LINEヤフーは10月24日から、フェイクニュースをテーマにした体験型の展示イベント「FAKE NEWS MONSTERS展」を東京・表参道で開催する。「Yahoo!ニュース」の運営会社として、根拠の不確かな情報の拡散抑止を啓発する狙い。イベントスペース「Rand表参道」で11月3日まで。
近年、フェイクニュースの生成と拡散はより巧妙になり、誰もが知らぬ間にその拡散に加担してしまうリスクが高まっている。LINEヤフーが2025年6月に実施した調査では、87%が「偽・誤情報を見聞きしたことがあると思う」、54%が「その影響を受けた可能性があると思う」と回答。また総務省の調査によれば、10～30代の約半数が「偽・誤情報を何らかの形で拡散した経験がある」と答えており、特にデジタルネイティブ世代において情報リテラシー教育の機会不足が課題となっている。
同イベントでは、フェイクニュースの仕組みを“モンスター”に見立て、「タイトルビッグマウス」「データバイアスザウルス」「AIイリュージョニスト」「キリヌキザリガニ」など全10種類のモンスターが登場し、そのうち4種は体験型展示となる。来場者は誤解を招く記事タイトルの疑似体験や、AIによる偽画像生成の仕組みなどを楽しみながら学ぶことができる。
誤解を招く記事タイトルをつけることで、フェイクニュースをつくり出すモンスター「タイトルビッグマウス」。来場者が話した何気ない一言が、大げさなニュースタイトルになる疑似体験ができる。
AIを用いて現実に存在しない画像や動画を生み出し、フェイクニュースをつくり出すモンスター「AIイリュージョニスト」。来場者の写真を使った嘘のニュースがその場で作成され、フェイクニュースをねつ造されてしまう疑似体験ができる。
イベントを監修した日本ファクトチェックセンター編集長の古田大輔氏は「インターネットを使っていれば、毎日、何度でもこれらのモンスターに出会うはず。すぐに信じる前に、発信源・根拠・関連情報の3つを確認するように心がけましょう」とコメントしている。
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