パナソニックは10月24日、「テレビ番組視聴に関する意識調査」の結果を発表した。近年、テレビ視聴のスタイルが多様化する中、Z世代をはじめとする若年層の間では「リアルタイムで視聴したい」という意向が強いことや、「推し活」が視聴行動に影響を与えている実態が明らかになった。
調査は2025年9月26日~9月30日の5日間、インターネットで実施。対象は一都三県在住で週3回以上テレビを視聴する10~40代の男女800名。
Z世代の7割が「リアルタイム視聴したい」と回答
視聴スタイルの多様化が進む中、「テレビ番組をリアルタイムで見たい」と答えた人は全体で66.8%。年代別では10代が77.0%、20代が70.0%と、Z世代のリアルタイム志向が際立つ結果となった。
リアルタイムで見たい理由としては、「前回からの続きなど番組内容が気になるから」(57.9%)が最多。次いで「他の人と同じタイミングで見て共感したいから」(25.8%)、「話題に乗り遅れたくないから」(22.7%)が続いた。番組内容への関心に加え、共感や情報共有といったソーシャルな動機も大きいことが分かる。
デバイスは「テレビ」が根強く主流
最もよく番組を視聴するデバイスは、「テレビ」が82.8%で圧倒的多数を占めた。
スマートフォンやタブレットでの視聴も増加傾向にあるものの、Z世代でも「テレビ」で視聴する割合が高く、10代で75.5%、20代で80.5%にのぼった。
リアルタイム視聴を阻む壁と「推し活」の影響
「放送時間が決まっているため、見たい番組をリアルタイムで見られず悔しい思いをしたことがある」と答えた人は全体の58.1%。特に10代女性(75.0%)、20代女性(67.0%)では、その割合が高かった。
また、年末年始や改編期に多い長時間番組や大型特番の視聴時には、「お風呂に入るタイミングに困ったことがある」(40.1%)が最も多く、「仕事や学校、家事などの予定と重なり、リアルタイムで視聴できないことがある」(36.9%)が続いた。リアルタイムで見たいという強い意欲が、生活リズムにも影響を与えているようだ。
Z世代女性の視聴きっかけは「推し」
番組視聴のきっかけとして、全体では「番組表」(41.6%)、「テレビCM」(33.4%)が上位を占めた。一方、10代女性(46.0%)と20代女性(38.0%)では「好きなタレント情報から検索」が最多となり、Z世代女性の視聴行動にも“推し活”の影響が色濃く表れている。













