企業広報が動かした4500万インプレッション ほっかほっか亭「書体探し」バズの舞台裏

予想以上の反響でブランドの再認知と好意形成

「【情報提供望む】ほっかほっか亭の書体をデザイン・制作した人を探しています」。10月8日、弁当チェーン「ほっかほっか亭」の公式アカウントが「X」(旧Twitter)に投稿した内容が大きな反響を呼んだ。店名ロゴなどに使用している書体の製作者を探すため、SNS上で情報提供を呼びかけたもの。投稿は4500万回以上表示され、1100件を超えるリプライ、7万5000件以上のリポスト・引用リポストを獲得した。多くの反応を受け、同社には1000件以上の情報が寄せられたという。

この「書体の作者探し」投稿はどのような経緯で行われたのか、裏側について同社の広報課に取材した。

10月6日に「ほっかほっか亭」公式アカウントがXに投稿した内容

10月6日に「ほっかほっか亭」公式アカウントがXに投稿した内容

投稿では、「2026年6月にほっかほっか亭は、埼玉県草加市に第1号店を創業して以来50年を迎えます。その中で、この独特なほっかほっか亭の書体を50数年前にデザイン化した方を探しています」などと呼びかけた。多くの反応があり、「探偵ナイトスクープの探偵さんが早いか、SNSの拡散が早いか勝負」「当時18歳だとしても現在は最低でも68歳以上か」など、さまざまな意見や推察が寄せられた。

広報担当の永岑しおり係長によると、この「書体の作者探し」投稿は、2026年の創業50周年に向けたプロジェクトの一環だという。プロジェクトを進める中で、1号店当時から使われている「ほっかほっか亭」のフォントデザインを後世に受け継ぐため、50周年を記念して「50音の追加作成」を検討していた。その際、「そもそもこの書体をデザインしたのは誰なのか」という疑問が生じ、SNS運用チームの助言により、拡散力の高いXで情報を募ることになったという。

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