オーディオストリーミングプラットフォームSpotify(スポティファイ)が主催する音声広告のクリエイティブアワード「Spotify Hits Japan 2025」の授賞式が11月10日に都内で開催され、各部門の受賞作品が発表された。
ニューヨークから来日したグローバル広告事業クリエイティブ戦略統括のKay Hsu氏。クリエイター・マーケター・ストーリーテラーが“音は目には見えないけど心に残る”音声広告の可能性を広げるコミュニティとして同広告賞が機能していると語った。トレンドを追う側ではなくトレンドをつくる側として、ルールを破って新たなチャレンジをした人を称える賞にしたいと開会の宣言をした
Spotify Hitsは日本での開催は昨年に続き2回目。実績あるキャンペーンを対象とする部門「Ear Candy」「Seized The Moment」「For The Fans」に加え、今回は新たに若手クリエイターによるアイデアを競う公募部門「Future Hitmakers」が新設された。
部門を超えて選ばれるグランプリ「Spotify Mic Drop」には、ヤマハの楽器練習中の“ミス”を前向きに捉え、「ミスを愛そう」というメッセージを音で届けたキャンペーン「#LoveYourMistake『Knock Turn』」が選ばれた。楽器離脱防止のためにミスを愛そうというメッセージで、練習中のミスに対するネガティブなイメージを変えたキャンペーンだ。ショパンの名曲「ノクターン第2番 変ホ長調 Op.9-2」の実際のピアノ演奏データを解析して、ミスシーンあるあるが詰め込まれた「Knock-Turn(ノック・ターン)Op.9-2」として編曲して作られた音声広告。94.61%の聴取完了率、目標の2.5倍の楽譜閲覧数、さらに事後調査で広告に接触した92%が音楽に向き合う気持ちが前向きになったと回答し、多くの共感を生んだキャンペーンとなった。
Spotify Japan広告事業 クリエイティブ戦略統括の橋本昇平氏(左)とヤマハ#LoveYourMistake「Knock Turn」担当チーム(右)
橋本氏からは「歴史ある音楽のブランドであるヤマハがSpotifyというプラットフォームを新たに活用し、世界中のインサイトを捉えて日本だけでなくグローバルで展開した」と受賞理由を語った。
Spotifyは音楽ファンに親しまれたプラットフォームだが、音楽リスナーからプレイヤーに移るには大きな壁がある。受賞チームは、インサイトを掴むために事前調査をしっかり行ったことを明かした。そして「晴れの舞台は一瞬で、それ以外の9割はずっと練習でミスばかり繰り返してつらい時間である」というインサイトに対して、「そこを楽しむ時間に転換してほしい」というメッセージを伝えるためにキャンペーンを企画したと説明した。

