JAGDA国際学生ポスターアワード受賞は面接官にインパクト大だった〈就活体験談〉

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日本最大のグラフィックデザイナー組織・日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)が主催するJAGDA国際学生ポスターアワード。国内外から作品を募り、7月末に締め切られ、11月に受賞作品の発表があります。2024年は世界21の国と地域から3356作品の応募がありました。その中から多摩美術大学美術学部統合デザイン学科3年(当時)の町田ちひろさんの作品「Re.lation」がグランプリを受賞しました。受賞後の就職活動を経て、大手広告会社クリエイティブ職の内定を勝ち取った町田さんに、就活について聞きました。

アートディレクションに携わりたい

━━どのような学生時代を過ごしていましたか?

もともと絵が好きで、高校時代にイラストの仕事をしていたこともあり、美大を目指しました。世界的なデザイナーの石岡瑛子さんに憧れがあり、表現物が縛られず、舞台美術からデザインまで幅広く世界観を構築するアートディレクションに興味があったため、多摩美術大学・統合デザイン学科を志望することにしました。

2022年に入学し、1、2年次はプロダクトデザイン・グラフィックデザインの基礎を学びました。美しい形をつくって、箱やパッケージにしてみたり、色彩の勉強をして、ロゴをつくってみたりと、初めてのデザインツール操作に試行錯誤しながら課題に取り組みました。そうしたなかで制作物にとらわれずコンセプトから考えてみたい欲が改めて沸き上がり、アートディレクターの佐野研二郎先生のゼミに3年から入りました。

正直、授業の課題で手一杯でしたが、学外の制作活動も進めました。地元にある取り壊し予定の長屋を使った展示やワークショップを行いました。「取り壊される」という場が持つ意味から転じて「時の流れ」をコンセプトに、パブリックドメインとなった映画の鑑賞会や、循環をテーマにしたポップアップショップの古着屋を開催しました。友人たちと共同制作をしつつ、コンセプト設計から内装など世界観づくりまでアートディレクションの意識で取り組みました。

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