教員の資料や私物が引き出しやロッカーに詰め込まれ、また生徒の忘れ物や没収した携帯電話・マンガなどが所狭しに置いてある職員室。聖域・不可侵だった職員室/教員のロッカーや引き出しなどを自由に物色することができる。「あの頃、入りたくても入れなかった“あの職員室”に入れる」没入型の展示となっている。
企画制作は、2024年8月にキャンセル待ち1万組になるなど話題を呼んだ体験企画「あの夏休みの自販機」(サントリー)の制作チームによる。会期は11月15日から11月30日まで。10時から21時まで。40分程度の体験所要時間。土日祝は2500円(税込)、平日2300円(税込)で、すでに土日祝は事前予約が埋まりつつある。今回は、11月14日に行われたプレス向け内覧会の様子をお届けする。
閉校した中学校で何があった!?
七橋中学校は、近隣地区の団地建設に伴って1954年に開校。最盛期には3学年454人を擁する賑わいのある学校だった。しかしその後は生徒数が減少し、2007年に新規生徒入学を停止。2010年に56年の歴史に幕を閉じたという設定。閉校となった2010年当時の在学生(27人)の一年の足跡を追う体験となっている。
展示の内容はフィクション。実在の学校・人物・出来事とは関係ない
舞台は七橋中学校の職員室。生徒会、部活、学校行事、生徒間・近隣とのトラブル…と「学校のすべて」が集まり、記録されている職員室で、生活ノート、生活指導、職員会議議事録、生徒からの手紙などを物色しながら、真相を探っていく。
まずは深呼吸して、ドアノックして職員室に入る。あの緊張感が呼び起こされる
夜中に職員室に忍び込んで取り戻そうと考えたこともある没収物
絶対に覗くことのできなかった先生の机の引き出し。キャラクターがにじみ出てくる
野心あふれる教頭先生のロッカー(一番右)
先生のロッカーや引き出し、学科キャビネットを物色していくと、違和感に気づく。閉校までの一年間でさまざまなトラブルが発生したことがわかる。誰が黒幕だったのか。幕引きはどうだったのか。参加者が真相を探っていく体験となっている。
中学校の存続を求める署名を行っていたようだ
生徒会長が反省文を提出している。あの件とは…!?
ある場所に隠されていた作戦会議録
中学時代の記憶が呼び起こされる体験を提供
学級日誌や時間割、生活ノート、先生方の資料や私物、生徒たちが提出したプリントやテスト、忘れ物や没収されたものなど、職員室にある「学校のすべて」が再現されている。来場者は職員室に入り、実際にこれらのものを手に取って展示を味わうことができる。
企画を担当したCHOCOLATEのクリエイティブディレクター小野寺正人氏は「前作の『あの夏休み自販機』は『小学生のころ、友達の家で飲んだジュースが一番美味しかった』という記憶から生まれました。今作は、『中学生のころ、職員室は先生に呼ばれて入ったことはあったけど、その奥に何があるかは最後までわからなかった』という記憶から生まれています。今回の展示では、来場者自らの手で職員室を物色することで、記憶のページが開かれるような展示を用意しています。ぜひご自身の中学生時代に想いを馳せながら足を運んでいただけるとうれしいです」とコメントを残している。















