スマート家電によるセキュリティ強化を提案
パナソニックは11月18日、メディア向けラウンドテーブル「防犯対策2025」を開催した。特殊詐欺や侵入盗などの犯罪が増加傾向にある中で、防犯商品や全国の警察・自治体との取り組み、最新の犯罪手口への対策などを解説するものであり、2022年から実施している。会場には防犯アドバイザーで元警察官の佐々木成三氏も登壇した。近年増加している置き配盗難やマンションへの共連れにも言及し、デリバリー用リュックが犯罪偽装に使われるケースも指摘した。
「防犯対策2025」で実施したスマート家電の実演
警察庁のデータによると、2025年度上半期の特殊詐欺被害額は約600億円であり、2024年上半期(228億円)と比較して約2.6倍に増加した。月別では12月が発生件数・被害額ともに増加傾向にあり、クリスマス・帰省・正月など現金が動く機会の増加や、日没の早まりによる侵入しやすい環境が要因として挙げられる。
佐々木氏は元埼玉県警察本部刑事部捜査第一課の警部補。多くの捜査本部で、被疑者逮捕・取調べ、情報収集、被害者・遺族対応を経験。また、サイバー犯罪にも精通している。現在はスクールポリス理事として中高生を対象としたデジタル機器管理の指導を行っているほか、各種メディアでコメント・解説を実施。犯罪対策などを啓発するYouTubeチャンネルも開設した。
佐々木氏によれば、特殊詐欺は全国的に拡大しており、2023年の被害総額は452億円に達した。その後も増加傾向が続き、2025年8月末時点で既に831億円を超え、年間では1200億円を超える見込みだ。
犯罪認知件数は20年をかけて大きく減少しているが、昨年は認知件数の減少にもかかわらず、強盗・窃盗・詐欺といった財産犯の被害額が4000億円を超え、平成元年以降で最高水準となった。このことから、犯罪件数が減っても1件あたりの被害額が増大しているとみられる。
2022年の統計では、高齢者の特殊詐欺被害が全体の86.6%を占め、「オレオレ詐欺」では98.2%が高齢者だった。特に架空料金請求詐欺の増加が顕著。中高年や若年層にも被害が広がりつつある。
