ユニットバス専門メーカーの日ポリ化工(奈良県山添村)は、1964年に同社が開発した「ユニットバス・2号機」を“風呂文化遺産”と位置づけ、現存品の情報提供と買い取りを行うキャンペーン「60年前の風呂、探しています」をスタートした。またキャンペーンに合わせて9月22日から28日まで阪急大阪梅田駅などにOOH広告を展開した。戦後の住宅環境に大きな変化をもたらしたこの発明の現在地を探し出し、未来に継承することを目的としている。
1964年の発明が日本の暮らしを変えた
同社は1962年の創業以来、「日本中の家に、あたたかいお風呂を届けたい」という創業者の思いを原点に、FRP(繊維強化プラスチック)を用いたユニットバス開発を進めてきた。銭湯通いが当たり前だった1960年代、住宅の構造や間取りに左右されず設置できる“持ち運べるお風呂”の実現に向けて試行錯誤を重ね、1964年に誕生したのがオールFRP製の「ユニットバス・2号機」である。
この製品は、家庭風呂の普及を後押しし、日本の生活文化を大きく変えた。同社はこの2号機を「日本の入浴文化史における重要な転換点」とし、2025年5月に開設した東京ショールーム「BATHVERSE(バスヴァース)」でも紹介した。しかし、現存する個体はごくわずかと見られ、所在の把握は難しい状況にある。
〈WANTED〉60万円で買い取り、状態は問わず
今回のキャンペーンは、1964年製の2号機を現在所有している、あるいは所在を知る人からの情報提供を求めるものだ。現存が確認され、引き取りが実現した場合には、「当時の販売価格(サラリーマン初任給の半年分ほど)を現在価値に換算した60万円を支払う」という。汚れや破損の有無にかかわらず回収する方針で、情報提供は特設サイトで受け付けている。
