コロナ禍の苦境を乗り越え、パ・リーグは2025年度、公式戦の観客動員数で史上最多を更新した。2025年シーズンは福岡ソフトバンクホークスと北海道日本ハムファイターズによる優勝争い、日本シリーズ進出争いが盛り上がった。また海外でもパ・リーグ球団に所属経験のある大谷翔平選手、山本由伸選手、佐々木朗希選手の所属するロサンゼルス・ドジャースがワールドシリーズ2連覇を達成するなど、快挙があった。
そんなパ・リーグの魅力をつくり、発信しているのがパシフィックリーグマーケティング(PLM)だ。2007年にパ・リーグの6球団の共同出資により設立。PLMを代表する事業である「パーソル パ・リーグTV」は「パテレ」としてパ・リーグファンに愛され、パテレに取り上げられることを表す「パテレ行き」という言葉はパ・リーグファンの間で流行った。PLMはいかにしてパ・リーグの人気を高めようとしているのだろうか。新井仁代表取締役CEOに話を聞いた。
※本記事は情報、メディア、コミュニケーション、ジャーナリズムについて学びたい人たちのために、おもに学部レベルの教育を2年間にわたって行う教育組織である、東京大学大学院情報学環教育部の有志と『宣伝会議』編集部が連携して実施する「宣伝会議学生記者」企画によって制作されたものです。企画・取材・執筆をすべて教育部の学生が自ら行っています。
※本記事の取材は教育部修了生の平松優太、教育部所属の松香怜央が、企画・取材・執筆は教育部所属・石崎正文が担当しました。
そんなパ・リーグの魅力をつくり、発信しているのがパシフィックリーグマーケティング(PLM)だ。2007年にパ・リーグの6球団の共同出資により設立。PLMを代表する事業である「パーソル パ・リーグTV」は「パテレ」としてパ・リーグファンに愛され、パテレに取り上げられることを表す「パテレ行き」という言葉はパ・リーグファンの間で流行った。PLMはいかにしてパ・リーグの人気を高めようとしているのだろうか。新井仁代表取締役CEOに話を聞いた。
※本記事は情報、メディア、コミュニケーション、ジャーナリズムについて学びたい人たちのために、おもに学部レベルの教育を2年間にわたって行う教育組織である、東京大学大学院情報学環教育部の有志と『宣伝会議』編集部が連携して実施する「宣伝会議学生記者」企画によって制作されたものです。企画・取材・執筆をすべて教育部の学生が自ら行っています。
※本記事の取材は教育部修了生の平松優太、教育部所属の松香怜央が、企画・取材・執筆は教育部所属・石崎正文が担当しました。
パ・リーグ6球団がまとまったからこそ、できることがある!
━━まず、事業の全体像を教えてください。
2007年の設立以来、「パ・リーグ6球団でまとまってやった方が良いこと」と「1球団ではできないこと」という考え方を軸に事業を推進してきました。
「パ・リーグ6球団でまとまってやった方が良いこと」では、主に金銭面や人員の面で共同した方が効率的にできることを事業として行っています。2007年の設立当時には、各球団公式サイトなどのインフラを整えることと、携帯電話でパ・リーグの試合が見られるインフラをつくり、そのサービス提供することの2つから始まりました。
現在では、業務効率化の側面が強かったそれらのインフラ整備に加えて、「1球団ではできないこと」としてパ・リーグのコンテンツ資産を活かした新たな事業の開発にも力を入れています。
具体的には「パーソル パ・リーグTV」という有料の試合ライブ配信事業やYouTubeやSNSの領域で情報発信をしています。またリーグタイトルパートナー(2025年シーズンは「パーソルホールディングス」)やリーグスポンサーの取りまとめという役割も担っています。他には、6球団で共同してイベントを行っており、2025年は大相撲とのコラボなどを実施し、力士の方々に球場に行っていただきました。