推し活ブームに魂は売らず “神保町帰還”の三省堂書店が硬派を貫く理由 亀井社長が語った「本店の責任」

悩んだ末にたどり着いた「王道」

2026年3月19日、「三省堂書店 神田神保町本店」がビルの建て替えを経て(東京・千代田)にリニューアルオープンする。2022年の一時休業は建物の老朽化に加え、EC台頭による売り上げ減少も理由。新店舗ではリアルならではの工夫を随所に凝らしている。時代の流れで苦戦する業種が、若者向けの「推し活」などを取り入れて復活を図るケースも多い中、三省堂書店はあえて「伝統の踏襲」を重視し、書店の王道を貫く道を選んだ。その背景と決意について亀井崇雄社長に聞いた。

新店舗への想いを語った亀井崇雄社長

新店舗が入るビルは地上13階建てで、書店機能は1階から3階が担う。書店面積は約600坪で、旧神保町本店の約70%に相当する。内装デザインは長谷川豪氏、サインデザインは色部義昭氏が担当した。

1階の「知の渓谷」は左右に伸びる棚で渓谷を表現し、多様なジャンルの本に囲まれる空間となっている。「世界の展望台」「探求の洞窟」「好奇心の泉」など特徴的な空間も設け、ECでは得られない「本との偶然の出会い」を演出している。

2階には文具・雑貨コーナーと催事スペース、3階にはイベントスペースとカフェを配置する。4階にはテナントとして「THE ジャンプショップ 神保町」がオープンする予定だ。

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