外国の犯罪者が“日本のクリスマス”を標的に 元警察官が語る「置き配リスク」とプレゼント泥棒の対策商品

宅配ボックスや防犯カメラなど、置き配盗難を防ぐ最新ソリューション

クリスマスの準備で「置き配」を利用する人は多いと考えられるが、年末に活発なのはサンタだけではない。元埼玉県警察本部刑事部捜査第一課警部補で、現在は防犯アドバイザーとして活動する佐々木成三氏によると、年末年始は侵入窃盗が増えるうえ、置き配荷物を狙うケースも目立っているという。置き配された荷物を守る手段が求められる中、パナソニック、タンスのゲン、Amazonが対策商品を展開している。

年末年始に増える侵入窃盗(画像はイメージ)

佐々木氏によれば、宅配業者風の大容量リュックが売れており、その目的の一部は「宅配業者への偽装」だという。リュックを背負うことで、マンション内で不審に思われにくく、盗品を入れて素早く逃げることも可能になる。

また、「海外では置き配が盗まれる例が多い」とも指摘する。特殊詐欺の多くが海外拠点から実行されるなど、日本は犯罪組織から標的にされやすい状況にある。「日本は治安が良いこともあり置き配利用が増えているが、それを海外の犯罪者が狙う可能性は十分ある」としており、置き配は早めに回収し、ボックスなどの設備を活用する重要性が一段と高まっていると強調した。

進化する宅配ボックス

ポスト一体型宅配ボックス「コンボマルチ」(CTN1251RTB)

こうした中、盗難対策として有効な宅配ボックスを展開する代表企業のひとつがパナソニックだ。同社は約30年前から戸建て向け宅配ボックスを手がけており、現在はポストと宅配ボックスを一体化した「COMBO MULTI(コンボマルチ)」を展開している。

「コンボマルチ」はポストを含む3つの収納スペースが特徴で、複数の郵便物を受け取れる。従来の宅配ボックスは1個しか受け取れず、先の配送で満杯になる課題があったが、本商品はその問題を解消する。大型郵便物にも対応し、厚さ7cmの荷物まで投入できる。

荷物は背面側から取り出す仕組みで、壁面に埋め込んだ場合は家の中から取り出すことも可能だ。また、暗証番号方式で任意の番号を設定できる。

パナソニック ハウジングソリューションズの佐伯恵理子課長は、同社宅配ボックスの強みを「複数個受け取れる構造」にあると説明する。他社には同容量に対応できる構造がなく、一体型ポスト宅配ボックスとしては最後発ながら、容量を最重視した設計だとしている。

次のページ
1 2 3
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ