丸善ジュンク堂書店は12月5日から、“がんばりすぎない時間”をテーマにした体験型企画展「ちょっと、ひといき展」を虎ノ門ヒルズ内の書店「magmabooks」で開催している。日本たばこ産業(JT)のコーポレートR&D組織「D-LAB」の協力のもと企画したもので、会期は2026年1月12日まで。
会場では、「ひといき」「休憩」をテーマにした書籍販売のほか、クリエイターの山田全自動氏の描き下ろし作品を含む展示も実施。一般から寄せられた「疲れた瞬間」をテーマにしたエピソード展示を通して、誰もが感じる小さな疲れを笑いや共感へと変換する体験を提供する。
2階の「magmaspace」ではクリエイターの山田全自動氏による「ちょっと、ひといき展〜山田全自動のみんな頑張ってるでござる〜」を実施。
ラウンジ空間では、呼吸するように動くクッション「fufuly」や、短時間での休息をサポートするアイマスク「Relaxonic Cover」など、テクノロジーと癒しを融合させた体験を展開。あらゆる体験を通じて、「何もしない時間」の豊かさを実感できる構成となっている。
magabooks内「CALM」にて呼吸するクッション「fufuly」を体験できる。
本展の企画背景について、丸善ジュンク堂書店 執行役員の工藤淳也氏は「現代のビジネス環境では“休むことが難しい”という課題が深刻化し、意識的にひといきを取る文化づくりが求められています」と説明する。
同社ではそのような課題意識から、書店を「本を買う場所」から「知と体験を編集する拠点」へと進化させようと着目。その一環として2025年4月、虎ノ門ヒルズに新たなスタイルの書店「magmabooks」を開設した。
「magmabooks」エントランス。
書店内には集中と緩和の循環を生む「magmalounge」と、書籍や体験の新たな価値を実験する「magmaspace」という2つの場を設計。休むことそのものを“クリエイティブな行為”として位置づけてきた。本展は「ひといきつく」という選択肢を社会に広げたいという考えを具体化した試みだ。
今回共同参画しているJTのR&D組織「D-LAB」も、2024年から心の豊かさを探求する取り組みを続けてきた。
「日常の中で感じる小さな疲れや違和感をテーマに、思わずクスッとしたり、共感したりできる展示を用意しました。また、“何もしない豊かな時間”を過ごすことで、心身をやさしくゆるめる特別な体験もお楽しみいただきたいと考えています」と同社の担当者は話している。






