オハヨー乳業は12月20日、吉祥寺にミルクを主役にした新ジャンルカフェ「Shiroノmono(シロノモノ)」をオープンする。これまでコーヒーや紅茶が中心だったカフェの世界に、“ミルクを味わう”という第三の選択肢を提案することを目指す。
2024年6月から2025年10月までは、中目黒や京都などで期間限定ショップを開催していた。
企画の背景は、カフェラテやミルクティーなど「ミルク割り飲料」の人気が定着する一方で、「もっとミルクを感じたい」「コーヒーが得意ではないので、別の選択肢がほしい」という声が増えていること。カフェなのに背伸びしない心地よさをテーマに、ミルクの味の差や本来の美味しさを存分に感じられる場を提供する。
オハヨー乳業 DtoCユニット責任者の中島悠介氏は、店舗を通して「生活者に直接価値を届ける場をつくることで、ミルクに対する価値観を変えることを目指す」と話す。
「ワインやコーヒーの世界は品種や産地をはじめとした多様性が価値として認められ、その飲まれ方やシーンも実に多様な一方で、牛乳に対するイメージは学校給食や家庭などに限られ、本来持つ多様性は伝わっていません。この現状を変える第一歩として、カフェシーンに“ミルクを味わう”という選択肢を提案し、その価値観を変えていきたいと考えました。
メインターゲットは食に関心が高く、既存のミルク割り飲料に満足していない20~30代の女性です。そのため出店場所には、20~30代の女性が集まるエリアであり、個性豊かな店舗が軒を連ねる吉祥寺中道通りの『NAKAMICHI GARDEN』を選択しました。
店舗デザインでは、『NAKAMICHI GARDEN』の特徴である中庭と、3面ガラス張りの店舗構造を活かし、左官仕上げのカウンターを中道通り沿いに象徴的に配置。テイクアウト利用も含めて、気兼ねなく来店してもらえる構造にしました。また、店舗ロゴの3つの円をモチーフにしたカウンターテーブルをはじめ、ミルクカラーである白を基調とした配色と温かみのある照明を取り入れることで、外から見ても中に入っても、等身大の自分でいられる心地よい空間を目指しました」(中島氏)。
店名の「Shiroノmono」は、当たり前過ぎてその価値に気づくことが少ない「白物(シロモノ)=牛乳」に対する価値観を変えたいという思いから着想したという。牛乳は、牛の健康状態や飼育方法、飼育環境や地域、乳の殺菌方法や加工方法など、様々な要素で味が変わる飲料。カフェを通して、その多様性を意識してもらうきっかけづくりをしていく。
看板メニューは、コーヒー豆を低温の牛乳でじっくり抽出してつくる「しろぶりゅー」。100%のミルクで抽出することで、カフェラテなどでは感じきれないミルク本来の質感や甘さを追求した。そのほか、紅茶ラテや抹茶ラテ、ミルク単体、フードメニューなども提供予定。全商品、滑らかな口当たりと爽やかな甘さが特徴のシルキーミルク、とろっとした口当たりと濃い甘さのクリーミーミルクから好きな味を選択できる。
商品ラインアップ。




