広告業界の脱炭素化に向けた基盤づくりを推進、32社参画で「カーボンカリキュレーター」を共同開発

日本広告業協会(JAAA)、日本アド・コンテンツ制作協会(JAC)、日本イベント産業振興協会(JACE)の3団体は12月17日、広告・マーケティング業界のカーボンニュートラル実現に向け、業界横断的な連携を強化することを発表した。本プロジェクトの推進メンバーとして各団体所属の32社が参画。広告制作やイベント等の広告に関わるカーボン排出量を可視化・算出する「カーボンカリキュレーター」の共同開発に取り組んでいく。

業界横断で共通基準の整備へ

近年、企業活動における温室効果ガス削減の重要性が高まる中、広告・マーケティング領域においても、制作・イベント実施過程における排出量を測定・管理する仕組みの整備が急務となっていた。

例えばJAAAは、2024年9月に運営委員会下に「脱炭素化研究会」を発足させ、会員広告会社を中心に排出量算定のあり方や脱炭素化に向けた課題研究を進めてきた。

本取り組みは、業界横断的な枠組みのもと、広告会社、制作会社、イベント会社が利用できるカリキュレーターを開発し、透明性の高い共通基準を整備することを目的としている。

実運用に向けたロードマップ

本カリキュレーターは現在、国際的な算定基準や国内外の実務に基づいて設計が進められている。今後は精緻化と実証を重ねながら、業界全体での実運用を目指す方針だ。

また、活用にあたってのガイドライン策定も順次進め、広告制作に携わるあらゆる関係者が参照できる共通指針を整える予定である。

3団体は、広告、制作、イベント、マーケティング領域を横断する連携を通じ、業界全体の持続可能な発展と、社会に対する責任あるコミュニケーションの実現に向けて引き続き取り組んでいくとしている。

参加会社一覧(32社)※五十音順

日本広告業協会(JAAA)脱炭素化研究会参加社
朝日広告社、ADKホールディングス、オリコム、セプテーニ、大広、電通グループ、博報堂DYホールディングス、博報堂、マッキャンエリクソン、読売広告社

日本アド・コンテンツ制作協会 (JAC)
AOI Pro.、サン・アド、THINGMEDIA、太陽企画、TYO、電通クリエイティブピクチャーズ、東北新社、博報堂プロダクツ、パラゴン、ビービーメディア

日本イベント産業振興協会(JACE)
ジールアソシエイツ、JTBコミュニケーションデザイン、昭栄美術、セレスポ、丹青社、テー・オー・ダブリュー、電通ライブ、乃村工藝社、博展、博報堂プロダクツ、フロンティアインターナショナル、ムラヤマ

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