11月ごろ、SNSで話題になった「ローソンLカップ問題」。コンビニ大手ローソンのカフェコーヒー用カップのデザインを巡り、サイズ表示が分かりにくいとして消費者の混乱を招いた。自社のプライベートブランド「3つ星ローソン」のロゴとして「L」の文字をカップに大きく印字したことが、一般的なコーヒーのサイズ表記である「L(ラージ)」と誤認された形だ。
当該デザインは3月から展開されており、当初から「分かりにくい」といった意見が寄せられていた。同社はこれを受け、9月にはカップ下部にサイズ表記を追加するなどの対策を講じていたが、11月にラジオ放送でこの話題が取り上げられたことで再燃。同社は11月18日、今後カップデザインを変更することを発表するに至った。一度は「収束」していたにもかかわらず、11月に「再点火」したこの問題について、ローソンに経緯とデザイン変更に至った背景を聞いた。
ローソンのコーヒー用カップ(12月23日時点のデザイン)。左がLサイズ、右がMサイズ
当初から把握していた「分かりにくい」の声
問題となったカップは、2025年3月ごろから順次導入された「マチカフェ」の新デザインだ。当時、デザインが原因でサイズを誤認するケースが発生していたかについて、商品本部 デイリー・FF部 シニアマーチャンダイザーの正木俊樹氏は「人数については集計していないが、3つ星ローソンのロゴの印字をLサイズのカップと勘違いされるケースも発生していた」と説明。初期から問題を把握していたことがうかがえる。
コールセンターや店舗、問い合わせフォームなどには、「サイズを間違えた」「Lと誤認した」といった声が寄せられていた。特に4月は指摘や問い合わせが多い傾向にあったが、その後は徐々に減少していったという。
「デザインを元に戻してほしい」といった要望もあり、これを受けて同社は9月から、カップ正面下部に「M SIZE」「S SIZE」などのサイズ表記を順次追加していた。サイズ表記を追加した後は問い合わせがほとんどなくなり、問題はほぼ収束していた。
