ティーンから企業まで動かした2025年の「サナエ旋風」 今年も高市早苗ブームは持続するか

2025年10月21日、高市早苗自民党総裁が日本初の女性首相に就任した。10月4日の自民党総裁選決選投票では、一部報道で優位とされていた小泉進次郎氏を破り、いわゆる「オールドメディア」の予測を覆したことも話題に。SNS上で形成された世論の強さが可視化された瞬間でもあった。

その後の各種調査では、内閣支持率は70%台と高水準を維持。X(旧Twitter)をはじめとしたSNS上では称賛の投稿が相次ぎ、「サナエ旋風」とも呼べる空気が広がった。この熱狂は、政治の文脈にとどまらず、企業にも波及している。

女子中高生のトレンドにも「サナエ」

 

サナエ旋風は、各種トレンドにも及んだ。2025年の「新語・流行語大賞」で高市首相の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」が年間大賞に選ばれたが、「JC・JK流行語大賞2025」でも存在感を発揮。女子中学生(JC)、女子高校生(JK)のマーケティング組織・AMFが12月3日に発表したもので、全国の女子中高生約1000人へのアンケートと、同団体の「JCJK調査隊」による定性評価を基に、「ヒト」「モノ」「コンテンツ」「コトバ」、新設の「BeReal.部門」の5部門でトレンドを選出している。

ヒト部門では、1位が長浜広奈、2位がM!LKと、例年通りインフルエンサーやアーティストが並ぶ中、3位に高市首相がランクイン。「サナという愛称が身近に感じる」といった声も挙がり、政治家がティーン層のトレンド文脈に入り込む、異例の現象となった。

「サナ活」が生んだ消費行動

高市人気は、具体的な消費行動にも結びついた。10月の就任会見で高市首相が使用していたピンク色のボールペンがSNS上で注目を集め、メーカーや品番を特定しようとする動きが拡散。「首相と同じアイテムを持ちたい」という心理から、「サナ活」という言葉も生まれた。

報道によれば、このボールペンは三菱鉛筆の「ジェットストリーム多機能ペン」(型番:MSXE5-1000/ライトピンク)とされている。同社の経営企画部は、映像からの推測であることを前提としつつも、「多くの反響をいただき、製品に興味を持っていただく機会になった」とコメントした。

一方で、同社広報にはテレビ、ラジオ、雑誌、Webメディアなどから問い合わせが殺到。11月初旬の三連休前をピークに対応が追いつかない懸念もあったというが、最終的にはすべての問い合わせに応じたとしている。

オタク文化を国家戦略へ

高市首相は、日本のポップカルチャーを国家戦略として位置づける姿勢も鮮明にしている。12月4日、自身のXを通じ、日本のアーティストやアニメ、マンガ、ゲームといったコンテンツ産業の海外展開を政府として後押しする考えを示した。

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