露出増の背景から見える、2026年に向けた期待
ビデオリサーチはこのほど、正月三が日の関東地区におけるテレビCMの動向を発表した。露出の多かったタレントランキングでは、俳優の今田美桜が1位となり、2位に横浜流星、3位に池田エライザが続いた。今田は前年の6位から順位を上げ、池田は前年トップ10圏外から露出量を伸ばした。一方、横浜は2年連続で2位となり、今年も存在感の大きさが際立った。
2025年5月30日放映のシャークニンジャCM「ミキサーはどこまでも自由になれる」篇
今田は2025年のタレントCM起用社数ランキング(ニホンモニター調べ)で4位に入るなど、人気の高まりを見せている。横浜は大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」や社会現象を巻き起こした映画「国宝」での活躍により話題沸騰中。池田も2025年は多くのCMに出演し、俳優や歌手、映画監督といった幅広い分野で活動する多様性が、多くの企業から評価されている。
今回の調査結果は、テレビCMデータベース「テレビCM速報(全国テレビCMデータ)」をもとに、2026年1月1日午前0時から1月4日午前0時までに関東地区でオンエアされたテレビCMの動向を速報値としてまとめたもの。対象は民放5局(日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ)。番組宣伝CMなどテレビ局のPRは除外し、確定前の速報データを参考値としている。
ビデオリサーチが調査した3が日テレビCMの動向
調査によると、今年の正月三が日は、関東地区で企業数628社(2025年は623社)が出稿し、CM本数は1万1986本(同1万2431本)、CM秒数は22万秒(同22万3930秒)だった。
出稿企業をCM秒数で見ると、企業別ではダイハツ工業が1位で、2位に永谷園、3位にソフトバンクが続いた。商品・サービス別でもダイキン工業が1位で、4年連続でトップ3入りしている。
露出1位の今田美桜に各社も注目
今田美桜と天海祐希が共演したキリンビールCM
三が日のCMで今田は「第一生命グループ」などのCMに出演。天海祐希と共演したキリンビール「晴れ風」のCM(1月1日放映)も話題となり、初詣の後に居酒屋で「晴れ風」を楽しみながら、神社で引いたおみくじの結果を互いに発表する内容が描かれている。結果を見て顔を見合わせ、思わず大笑いするなど、自然体で息の合ったやりとりを披露した。
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人気が高まる今田を起用し、ブランドの裾野を広げたいと考える企業は多い。2025年2月6日に企業CM「ひと、つながりの街へ。~宣言篇~」を放映した阪急阪神不動産では、総務部広報グループの小池秀和課長補佐が「俳優として多くの出演実績を持つ今田を起用することで、事業フィールドを関西圏から首都圏、さらには海外へと広げる狙いがある」とコメントしている。
Indeed Japanのアルバイト・パート求人情報メディア「タウンワーク」が5月に放映した新テレビCMも、シュールな演出で話題を集めた。今田が15秒間ほとんど動かない構成が特長で、多くのCMの中で強い存在感を放つことを意図している。CMを手掛けた電通のクリエイティブ・ディレクターは、「タウンワークを誰もが親しみやすい国民的ブランドにしていきたいという考えのもと、新しい顔として今田美桜さんに出演してもらえたら最適だと判断し、オファーした」と起用理由を語っている。
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2026年は「国宝」キャストの台頭なるか
富士フイルムCM「お正月を写そう♪2026 “チェキ”運命のもちつき」篇
映画「国宝」の主要キャストでは、横浜に加え、見上愛(5位)や吉沢亮(9位)もトップ10入りした。富士フイルムのテレビCM「お正月を写そう♪」シリーズの新CM「お正月を写そう♪2026 “チェキ”運命のもちつき」篇(12月27日放映開始)でも、横浜と吉沢による「国宝コンビ」が共演している。
2023年から横浜を起用している湖池屋では、マーケティング部の中島桃子主任が「誠実で芯のある人柄が、素材のピュアなおいしさを真っすぐに届けようとするブランド精神と重なる」と起用理由を語っている。
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多芸性が武器に 池田エライザを選ぶ企業の共通点
AI不動産投資「RENOSY(リノシー)」のCM
池田は、GA technologies(GAテクノロジーズ)が2026年1月1日から放映を開始した、AI不動産投資「RENOSY(リノシー)」の新テレビCM4篇に出演。身近な同期や上司、後輩が資産運用を始めていることをきっかけに、「俺」という視聴者視点で物語が進む構成が特徴。後輩役を演じる池田のほか、生田斗真(同期役)、江口洋介(上司役)も出演している。
池田エライザは俳優にとどまらず、歌手や映画監督など多方面に挑戦する姿勢が評価され、起用する企業が多い。富国生命保険は2025年10月放映のCMにおいて、若年層に保険の価値を訴求するにあたり、20~30代の若者を代表する存在として池田を起用。「(多様な分野で活躍する)マルチな人物像が、現代を生きる人々の複雑な感情を体現できる」としている。
米国に本社を置く家電メーカーのシャークニンジャも、「Ninja」ブランドのアンバサダーに池田を起用した理由として、「Ninja製品がもたらすワクワクや楽しさを表現するうえで、何事にも挑戦する明るく元気なキャラクターがブランドイメージと非常に合致する」と説明している。金融サービスプロバイダーIGグループの日本法人であるIG証券も池田をブランドアンバサダーとしており、アグレッシブな投資家・トレーダー像に向けたキャンペーンにおいて、挑戦を続ける姿勢を重ねることでブランドメッセージの浸透を図っているという。
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