名古屋名物「みそかつ」で知られる矢場とんが、2026年元日付の中日新聞に新聞広告「おいしだけじゃだめですか♡」を掲載した。この取り組みは「新年の初笑いを届ける」をコンセプトに6年前から続く恒例企画である。今年は初めてSNSでの事前投票企画を実施し、広告制作のプロセスをオープンにする新たな試みを行った。その背景と狙いを、同社広報グループ リーダーの片山武士氏に聞いた。
矢場とんによる2026年の正月新聞広告「おいしいだけじゃだめですか♡」。女性アイドルグループCUTIE STREETのデビュー曲のサビ前のフレーズ「かわいいだけじゃだめですか?」をモチーフにした広告コピー
「初笑い」を届ける元日広告の始まりとは
矢場とんの元日広告は、今回で6回目を迎える。その始まりは、コロナ禍で社会全体が沈んでいた時期にさかのぼる。
「世の中を元気にしたいという思いから始まりました。広告のコンセプトは『新年の初笑い』。その年の目標などを掲げるのではなく、見た人に笑ってもらえたら勝ち、という考えです」と片山氏は語る。
このコンセプトのもと、過去には「ウシ年にはブタ食べよう。」(2021年)、金メダルをかじった時事ネタをモチーフにした「メダル齧るな、ブタ齧れ。」(2022年)、メタバース空間風な「さあ、ブタバースの世界へ。」(2023年)、TikTokで流行したひき肉ダンスをもじった「ぶた肉です!」(2024年)、往年の名作タイタニックを模した「ブータニック」(2025年)といった、時事ネタやダジャレを交えたユニークな広告を展開してきた。
左:ウシ年にはブタ食べよう。(2021年元日広告)
右:メダル齧るな、ブタ齧れ。あの人にも食べに来てもらいたいブ~(2022年元日広告)
左:さあ、ブタバースの世界へ。異次元の美味しさをさらに。(2023年元日広告)
右:ぶた肉です!(2024年元日広告)
左:さあ、新たな船出だ。ブータニック おいしいローズが、お口をジャック!(2025年元日広告)
右:おいしいだけじゃだめですか♡(2026年元日広告)
毎年続ける中で、SNS上では「矢場とんの正月広告が面白かった」「毎年恒例」といった声が寄せられるようになり、年始の風物詩として認知されつつあるという。片山氏は「年始の恒例行事化しているという声もいただき、身が引き締まる思いです」と反響を語る。



