「安心・安全」だらけの保険業界 チューリッヒが明かす差別化の答え、櫻井翔起用の「本当の狙い」

LINE活用などで、きめ細かなニーズに対応

チューリッヒ保険会社は日本での設立40周年を機にブランド戦略を加速させる。タレントの櫻井翔をイメージキャラクターに起用した自動車保険の新テレビCMを1月19日から放映開始。物価高を背景に保険料水準が上がり、家計防衛の観点から保険の見直しも進むなど、競争環境は一段と厳しさを増している。

一方、特許などで守られた独占的な商品を作りにくい保険業界では、サービス内容だけでなく、PR面も「安心・安全」「手ごろさ」と似通いやすい。同社は櫻井の起用や「Z」をかたどるハンドポーズで印象を強めるイメージ戦略と、LINE活用による手続きのデジタル化など利便性を高める施策を両輪に、「信頼感」と「品質」で選ばれるブランドを目指す。ダイレクト事業本部の中﨑智彦本部長に戦略について取材した。

チューリッヒ保険会社 ダイレクト事業本部の中﨑智彦本部長

自動車保険市場は、修理費の高額化や部品代・工賃などの上昇、物価高などを背景に、大手損害保険会社が相次いで保険料水準の引き上げに踏み切っている。家計を直撃する値上げが続く中で、消費者の生活防衛意識は高まり、自動車保険を含む保険料の見直しを検討する動きが広がっている。

チューリッヒ保険会社は、スイス・チューリヒに本社を置く世界有数の保険グループ、チューリッヒ・インシュアランス・グループのアジアにおける重要拠点として1986年に設立。日本では1997年にダイレクト事業を開始し、1998年に自動車保険の販売をスタートするなど、ダイレクト型自動車保険市場の草創期から参入してきた先駆的な存在だ。

同社はこれまで、主力商品である「スーパー自動車保険」のコミュニケーションにおいて、俳優の石丸幹二を長年起用し、「あなた専用自動車保険」というキャッチコピーのもと、走行距離など車の使い方に応じて保険料をカスタマイズできる「プロフェッショナル感」を前面に訴求してきた。

インフレの進行による生活コストの上昇で、より多くの人が自動車保険の見直しを検討する中、同社は「求めやすい保険料を提供することに加え、ブランドや企業への信頼感がこれまで以上に重要になっている」と判断。そこで、幅広い世代に支持され、誠実な人柄で知られる櫻井をブランドアンバサダーに迎えた。

次のページ
1 2 3
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ