気鋭のヘルステック企業が提供するターゲティング広告「ユビーAds」MAU 1300万のデータ活用

医療における「情報の非対称性」を解決し、テクノロジーで人々を適切な医療に案内する――。そんなミッションを掲げるヘルステック企業Ubie(ユビー)が、新たな広告事業「ユビーAds」を本格展開している。症状検索エンジンで蓄積したMAU1300万のユーザーの自己申告の症状や紐づく関連疾患などのユーザーデータ*1を活用し、従来にない精度でヘルスケア関連企業の広告配信を支援するサービスだ。広告セールス部門を統括する近藤克尚氏に、サービスの特長と今後の展望を聞いた。

*1:活用データについては、個人を識別できないよう加工された情報を提供している

テクノロジーで医療情報格差を解消する

Ubieは2017年の創業以来、医療業界のデジタル化を多角的に推進してきた。現在約220人の従業員を抱え、日本と米国に拠点を構える。昨年3月には日本郵政、NTTドコモ、セブン-イレブン・ジャパンから、2024年10月にはGoogleから出資を受けるなど、事業会社からも注目を集めている。

「当社代表で医師でもある阿部(吉倫氏)が救急医療に携わっていた際、『どうして患者さんは症状が出始めたときに病院に行かなかったのか』『もっと早く来てくれれば助けられたのに』という場面に数多く直面したことが創業のきっかけです」と近藤氏は語る。日本は国民皆保険制度により医療にアクセスしやすい環境にあるが、それでも体の不調の際、適切な情報にたどり着けるとは限らない。専門家と一般の人との間に「情報の非対称性」が発生しやすいのが医療分野の特性でもある。

Ubie 広告事業本部 営業統括 近藤克尚 氏
楽天グループのLinkShare Japanでアフィリエイト広告、リスティング広告の営業・運用、パートナーアライアンスを担当。2014年7月から動画広告プラットフォームのTubeMogul(現Adobe)で、主にブランド向け動画広告の営業・運用に従事。2016年5月にFacebook Japanに入社、執行役員営業本部長を務める。2025年4月にUbieに入社し現職。

同社は医療機関向け問診サービスからスタートし、2020年に一般生活者向けのスマートフォンアプリ「症状検索エンジンユビー」をリリース。頭痛や腹痛といった症状を検索すると、AIが10〜20の質問を通じて症状に関連する病名を表示し、専門医への受診を支援するサービスだ。

体調や症状に関するちょっとした悩みに応える

症状をもとにどんな病気の可能性があるのか、病院のどの科を受診すればいいのかなど、ちょっとした疑問の解消を助け、適切な医療行動への背中を押す。「『診断を下すのは医師』との前提のもと、あくまで情報提供により早期受診のきっかけをつくることを目指しています」と近藤氏は補足する。

生活者向け疾患・治療情報検索サービス「ユビー病気のQ&A」は2023年にリリースしたほか、2025年には回答を生成AIが手助けするサービスを実装している。また、現在は製薬会社向けデータサービスや医療機関向け生成AIツールなど、医療エコシステム全体のデジタル化に向けた複数事業を同時展開している。

Ubieの事業展開

自己申告データが生む高精度ターゲティング

こうした事業展開をベースに、2025年4月に本格始動したのが広告事業「ユビーAds」だ。「症状検索エンジンユビー」「ユビー病気のQ&A」で蓄積したMAU1300万のユーザーデータを活用し、ヘルスケア関連企業の広告を関連する外部のメディアやポータルサイトなどに配信する。

「従来の広告はサイト閲覧履歴からの推測が中心でしたが、我々はユーザーさん自身による直接入力のデータを持っています。症状があるからこそ、追加質問にも能動的に答えてくれるため、より正確で厚いデータが得られます」

「ユビーAds」配信の仕組み

ターゲティングは症状レベル(鼻水、くしゃみなど)から疾患レベル(アレルギー性鼻炎など)まで細かく設定可能。例えば花粉症薬を訴求したい製薬会社であれば、該当の症状に悩まされているユーザーにピンポイントで広告配信できる。

配信先は自社メディア内ではなく、外部のニュースサイトやポータルサイト、動画メディアなど。バナー広告からインストリーム動画、ネイティブ広告まで多様な形式に対応する。

製薬から食品・家電まで、広がる活用領域

サービス開始から約9カ月、手応えは上々だ。当初想定していた製薬会社に加え、食品や飲料、サプリメント、家電メーカーなど幅広い業界からの問い合わせが増加している。

「美容・健康関連製品を扱う企業や、機能性表示食品を展開する食品メーカーなど、健康関連産業全体に活用の可能性が広がっています」

クライアントからの評価も高い。ある疾患啓発サイトを運営する製薬会社では、従来の広告と比較して病院検索ボタンのクリック率が約2倍、ページ滞在時間が約3倍に向上したという。

一方で、センシティブな健康データを扱う責任も重い。同社では独自の審査基準を設け、エビデンスの乏しい商品や倫理的に問題のある広告は厳格に排除している。薬機法や景品表示法への準拠はもちろん、クリエイティブ審査にも力を入れる。コンプレックスに訴えるような広告表現は避け、あくまで適切な情報提供に徹する姿勢だ。

まずは3000万のデータ基盤構築を目指す

今後の展開について近藤氏は、まずユーザー基盤の拡大を挙げる。「MAU1300万が3000万になれば、それだけ多くの方に新しい情報を提供できます」

アプリ版の強化にも注力する。従来のWeb版に加え、AI対話型の新サービスも提供開始。AIとの対話による体験の方が、今後はユーザーにとって使いやすくなる可能性もある。また、自社メディア内での広告展開も検討課題だ。「症状入力のタイミングで適切な啓発ができれば素晴らしい体験になりますが、ユーザー体験との両立が重要です」と近藤氏は言う。

広告事業の拡大においては、マス広告の補完的役割を重視する。「我々は極めて高い精度でターゲティングを提供できるメディアです」と近藤氏が言うように、マス広告にプラスして、ミドルファネルを厚くする施策としての活用が期待できる。

健康関連産業の市場拡大とともに、ヘルスケアデータターゲティングの需要はさらに高まると予想される。フィットネスジムや保険会社など、これまで接点のなかった業界からの問い合わせも増加傾向にある。また、こうした業種のクライアントを持つ広告代理店とのパートナーシップも強化していく考えだ。

「特定の疾患があっても入れる保険や、症状に応じた運動プログラムなど、健康関連産業全体に対してもアプローチを広げていきたい」

医療業界の信頼がもたらす競争優位性

同社の強みは、医療業界での実績に裏打ちされた信頼性にある。製薬会社や医療機関向けサービスを長年提供してきた経験により、「データを適切に扱う企業」としての評価を確立している。

「もともと医療機関や製薬会社向けにサービスを提供しているがゆえの信頼感を持っていただいています。ユーザーの悩みベースの自己申告データは、企業が求める層とのマッチング精度が非常に高いです」

ユビーAdsは単なる広告配信サービスを超え、企業とユーザーの適切なマッチングを実現するプラットフォームとしての価値を追求する。

「救えなかった命をもう少しユーザー側の知識向上で救えるようになる。それが我々の原点です」と近藤氏は力を込める。

センシティブな健康情報を預かる責任を果たしながら、テクノロジーで医療情報格差を解消するという創業時のミッションを、新たな事業領域でも体現していく構えだ。

医療DXが加速する中、Ubieの取り組みは始まったばかりだ。MAU1300万のユーザーデータという資産を活かし、健康関連産業全体のマーケティングに貢献しようと意気込む。

お問い合わせ

Ubie株式会社 広告事業本部

Mail:ubie-ads@dr-ubie.com
Web:https://ph-ubie.com/ubie_ads
ユビーAdsの媒体資料・料金表・事例集のご希望や、配信ボリューム・成果イメージのシミュレーションについては、上記よりお問い合わせください。

advertimes_endmark

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ