AIという“画材“でどんな表現が生まれる? グーグル「Gemini」とのMV制作プロジェクト「MV with Gemini」

生成AI分野でも存在感を強めるグーグル。映像生成AI「Veo3」を活用した、アーティスト、映像監督との共同プロジェクト「MV with Gemini」を2025年10月にスタートさせた背景とは。

「Veo3」によるブレイクスルー

2025年5月に発表された映像生成AI「Veo3」は、従来の生成AIが課題としていた生成尺の短さを改善し、より長尺かつ高精細な描写を可能にしたものだ。これに合わせ、高度な映像生成ツール「Flow」や画像生成AI「Nano Banana」もリリースされた。こうした一連の技術を背景に、日本国内で展開されたプロモーションプロジェクトが「MV with Gemini」である。

『muque – Level up (MV with Gemini)』(監督:田向潤)。

この企画では、TOWA TEIやLAUSBUB、muque、パソコン音楽クラブというテクノ・エレクトロ界のアーティストと、映像作家の中村剛(CAVIAR)、山口祐果らが連携し、制作プロセスにGeminiを取り入れてミュージックビデオ(MV)を制作するという試みだ。

グーグル日本法人でProduct Marketing Managerを務める内野慧太さんは、企画の意図についてこう語る。「きっかけはVeo3のローンチでした。以前は8秒程度しか生成できなかった動画が、より長く、詳細につくれるようになった。そこで、本来は映像をつくりたいけれど、予算やスケジュールの制約で断念していたアーティストの“つくりたかった映像”を実現できるのではないかと考えたのです。

第一線で活躍するプロフェッショナルがAIという“新しい画材”を手にしたとき、どのような表現が生まれるのか。その可能性への挑戦に賛同してくれる方々と一緒に、AI表現のポジティブな事例をつくりたいと考えました」。

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