ぴあは2026年1月5日、新たな企業ステートメント「Life is Pure.」を公式サイトで発表した。同日付の日本経済新聞、朝日新聞、読売新聞の朝刊には、このステートメントを掲げた企業広告(全15段)を掲載。ビジュアルを一切用いず、言葉とロゴだけで構成された紙面は、静かでありながら強い存在感を放っている。
今回のステートメント策定のきっかけは、ぴあ創業者・代表取締役社長 矢内廣氏が、昨年ライトパブリシティ エグゼクティブクリエイティブディレクター 杉山恒太郎氏を訪ねたことから始まった。
来社した矢内氏が手にしていたのは、杉山氏の日経新聞での連載「世界を変えた公共広告」の紙面。しかし、「広告をつくってほしい」という依頼があったわけではなく、「『そろそろ、ぴあとして発言してもいいんじゃないか』ということをおっしゃったんです」(杉山氏)
ぴあという会社がこれまで積み重ねてきた活動や歴史への自負、そして新しい世代の社員が増えてきた今だからこそ、企業としての姿勢や価値観を言葉にする必要がある——そんな問題意識が矢内氏から共有されたという。
「まず必要なのは、軸となる言葉だ」と杉山氏は考え、旧知のコピーライター 佐倉康彦氏に声をかけた。
当初は、いわゆるタグライン的なコピー案を数多く検討した。しかし、どれもしっくりこなかったと、佐倉氏は語る。
「私は完全に“ぴあ世代”です。『ぴあ』という雑誌があったから、映画や音楽、アートなど、たくさんのものに出会えた。そう考えているうちに、ふと『ぴあがなかったら、今の自分はいないな』と思ったんです」
ライブで盛り上がる瞬間、映画や舞台、アートに心を動かされる時間。人生の中には、理屈を超えて純粋な気持ちになる瞬間がある。佐倉氏はそうした時間を「ピュア・モーメント」と捉え、「ぴあがないと、笑えない」「ぴあがないと、踊れない」「ぴあがないと、ヘドバンできない」「ぴあがないと、ドキドキしない」など、「ぴあがないと、」で始まる言葉を連ねていった。こうした考えから生まれたのが、「Life is Pure.」というステートメントだ。
「コピーを見た瞬間に『これだ』と思いました。いろいろと案が出る中で、最後の最後にたどり着いた言葉でした」(杉山氏)
