トヨタ×M-1王者たくろう、異例の「爆速コラボ」の裏側 組織変革と芸人プランナーが支えた「ネタへのリスペクト」

トヨタ自動車は1月27日、M-1グランプリ2025王者のたくろう(赤木裕・きむらバンド)とコラボレーションしたWeb動画を公開した。放映まで約1カ月という異例のスピードで企画が実現した背景には、クリエイティブへの徹底したこだわりと、トヨタ自動車が進める組織変革があった。

優勝決定から約30分後にお祝い投稿

12月21日に放映された「M-1グランプリ2025」(ABCテレビ・テレビ朝日系)にて、たくろうがファーストステージで披露した漫才「リングアナ」。「JTB」「KSD(京都産業大学)」などが実名で登場するなか、ネタの終盤、ひときわ会場を沸かせたのが、「世界に誇る…?」「…トヨタ自動車~!」というくだりだった。

たくろうの優勝決定から約30分後の21日22時34分、トヨタ自動車公式Xは「たくろうさん グランプリおめでとうございます!」と即座に反応。この投稿には多くのお笑いファンから、コラボ企画を期待する声が寄せられた。

トヨタの組織変革が実現させた爆速コラボ

これほどのスピード感でプロジェクトを推進できた背景について、トヨタ・コニック・プロの担当者は「トヨタの経営トップが近年進めてきた『現場への権限委譲』や『心理的安全性』が原動力になりました」と明かす。

「早く届けたい」という一心でプロジェクトを推し進めた結果、撮影翌日の1月22日にティザー投稿を開始し、27日に動画を公開。M-1に対するファンの熱量が続く中、極めて高い鮮度でのコンテンツ化に成功した。

芸人が企画に参画、重視したのは「ネタへのリスペクト」

動画で披露された新ネタは、「リングアナ」が3文字略語をテーマにしていたことに着目したもの。RAV4、プリウス、シエンタといった同社の車種が登場し、PCS(プリクラッシュセーフティ)といった最新安全技術などを英語3文字で紹介していく。

クリエイティブにおける最大の特徴は、芸人で作家の白井鉄也氏が加わった点にある。

白井氏は、2025年12月30日にお笑いコンビ「チーモンチョーチュウ」の解散を発表し、作家としての転身を表明した直後。今回はCMプランナーとして、動画全編およびネタの台本、カット割りの設計等を担当したという。

次のページ
1 2
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ