路上ライブはいいもんだ‼――8年間、動画を撮り続ける「もっちゃん。」の道

宣伝会議「編集・ライター養成講座」第50期の卒業制作で優秀賞を受賞した大森薫さんの作品を紹介します。

今、路上ライブ(ストリートライブ)に関わる人の間で「もっちゃん。」を知らない者はいない。2017年から現在まで、路上ライブの動画を撮影し、YouTubeやInstagramなど、SNSへの投稿を続けてきた。SNSの総フォロワー数は60万人を超える人気ぶり。2022年からは、東急が主催する「公認ストリートライブ」のプロジェクトに加わり、出演アーティストのブッキングや撮影を担う。

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東急歌舞伎町タワー前広場で週に数回行われている公認ストリートライブ「Kabukicho Street Live+」

はじめて動画を投稿してから8年、根底には「夢を追う人を応援したい」「好きなアーティストと出会うきっかけをつくりたい」という変わらない想いがある。

はじまりは、仕事帰りの寄り道

もっちゃん。がまだ会社員だった頃、帰りの新宿駅の乗り換えで、いつも決まって遠回りをした。当時、新宿駅付近で盛んに行われていた路上ライブを見るためだ。京王線の改札を出た後、次に乗るJRには直行せず、駅の外へ。まずは南口、その次に道路を挟んで反対側の新南口、最後は東口に回って、それぞれの場所でその日に聴きたいミュージシャンを探した。3カ所合計30分を週に5日、仕事後の楽しみだった。

写真 人物 もっちゃん。さん

もっちゃん。さん
「Kabukicho Street Live」「Shibuya Street Live」運営、mulavi 所属

歌や音楽はずっと好きで聴いてきたから、路上でいい出会いがあるなら、寄らない理由はない。仕事も充実していたけれど、残業はしないタイプだったから、毎日安定して寄り道できた。

路上ライブの楽しみ方にはマイルールがある。初めて会うミュージシャンは、いきなりスマホを向けたりせず、曲が終わるまでじっと聴くこと。そしてもう一つ、できるだけ聴いている人が少ないミュージシャンを選ぶこと。時には聴いているのが自分ひとりのこともあったけど、どのミュージシャンもみんないいのに、不思議だなと思った。

「人がまだ気づいていない良さを見つけて、誰かに届けたい」

そんなポリシーみたいなものが生まれていたのかもしれない。

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