東京・神宮外苑地区に建設される「新秩父宮ラグビー場」が2月3日に着工されたのに伴い、鹿島建設を代表企業として三井不動産、東京建物、東京ドームの4社で構成される秩父宮ラグビー場株式会社は同月12日、新施設の設備と計画、パートナーを発表した。
「新秩父宮ラグビー場」は2030年に開業する。国内初となる屋内全天候型の多目的ラグビー場で、音楽コンサートなどにも利用できる。トップパートナーには三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)が就任し、同施設の副名称は「SMBC Olive SQUARE(オリーブスクエア)」に決定した。
左から、三井住友不動産 植田俊社長、鹿島建設 押味至一会長兼社長、三井住友フィナンシャルグループ 中島達社長、東京建物 小澤克人社長
国内初の全天候型多目的ラグビー場
新施設は、東京メトロ「外苑前」駅やJR「千駄ヶ谷」駅など4駅4路線が利用可能な都心好立地に位置する。地上8階・地下1階建て、延床面積は約7万3000平方メートル。収容人数はラグビー開催時に約1.5万人、音楽コンサートなどのイベント開催時には最大約2.5万人を想定している。事業形式はPFI法に基づき、事業者が設計・建設後、所有権を独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)に移転し、30年間の運営・維持管理を担う。
新秩父宮ラグビー場「SMBC Olive SQUARE」の外観イメージ
計画にあたり、4つの特徴が掲げられた。第一に「歴史性・場所性を尊重した計画」である。神宮外苑の都市計画を踏まえ、周辺の「静かな賑わい軸」と「活気ある賑わい軸」と調和したネットワークを形成。建物の高さをMUFGスタジアム(国立競技場)や明治神宮聖徳記念絵画館と同程度に抑え、圧迫感を低減したデザインとしている。
第二に「最高のラグビー環境の実現」だ。現在の秩父宮ラグビー場が持つフィールドと観客席の近さを継承しつつ、東西スタンドを均等にした「ダブルメインスタンド」や、フィールドコーナーから試合を体感できる「ラグビータワー」、選手と同じ目線の「フィールドバー」など、多彩な観戦環境を整備する。
第三は「感動のエンターテインメント空間」の創出である。ラグビーの試合に加え、約2.5万人規模のコンサートや各種イベントに対応可能な設計となっている。50メートル×12メートルの大型ビジョンを設置し、都心という立地を活かして国内外のトップアーティストの公演を誘致し、エンターテインメントの中心地となることを目指す。
第四に「緑に囲まれたにぎわいの外構」を挙げる。敷地内の樹木を最大限保存し、外苑創建時の樹種を参考に新植樹を選定。南側広場(Ⅱ期工事で整備)とフィールドを連続させ、隣接する国立競技場や明治公園と連携することで、神宮外苑地区全体のにぎわいを創出する。


