コカ・コーラ、パーソルが問う「なぜテレビか」──広告主が求めるテレビの“3つのシンカ”

放送局の垣根を越えてテレビの価値を共有する「第3回テレビカンファレンス」が1月26日、都内で開催された。「テレビのシンカ、お伝えさせてもらえませんか」をテーマに掲げた今回は、真価・深化・進化と3つの「シンカ」を軸に、メディア環境が多様化する現代におけるテレビの現在地と未来の可能性が議論された。本稿では、業界のトップランナーたちが登壇した基調講演を中心に、その模様をレポートする。

なぜこのメディアに出稿するのか問われる時代

最初に行われた基調講演では、広告主の視点から見たテレビメディアの現状と未来への期待が語られた。

セッションの冒頭、日本コカ・コーラ マーケティング本部 IMX事業本部長 今西周氏はメディア環境や生活習慣の変化により、広告主はコミュニケーション戦略自体の見直しを迫られていると現状を分析。その中でテレビに期待し続けているのは「ブランドセーフティと信頼性」であると強調した。企業が社会的責任を負う中で、なぜそのメディアでメッセージを届けるのかが問われる時代になっており、テレビメディアにはその価値を再定義し、広告主に提案してほしいと呼びかけた。

コカ・コーラが期待するテレビのシンカ

1つ目の「真価」として、今西氏はテレビならではの信頼と質を挙げた。YouTubeやUGC(ユーザー生成コンテンツ)は価値を生む一方で、広告主にとってはブランドセーフティ上のリスクもはらむと指摘。不適切なコンテンツに自社広告が表示されることへの世界的な危機感に触れ、編成から制作、品質管理まで厳しいプロセスを持つテレビは非常に信頼できるメディアだと評価した。また、広告主のミッションが単なる認知向上から、消費者への価値ある体験提供と購買への接続へと変化している現代において、信頼性の高いコミュニケーションは不可欠だと述べた。

2つ目の「深化」では、新たな活用法としてデータ活用に言及した。テレビメディアでも様々なデータを用いて広告効果を可視化し、消費者の態度変容から購買までの経路を分析できるようになったと説明。広告主のプランニングも、売り場からマスメディアまであらゆるタッチポイントを組み合わせた消費者ジャーニーの設計に移行しているという。今後は「視聴率やインプレッションといった従来の指標が絶対ではなく、視聴データから様々なデータを組み合わせ、一人の生活者の態度変容をしっかり追っていく」ことが重要になるとの見方を示した。

日本コカ・コーラ マーケティング本部 IMX メディアストラテジー&オペレーションズ部長 池田哲也氏は、具体的な取り組みとしてクリスマス時期のドローンショーを紹介。この企画もデータ分析から消費者インサイトを捉え、イベントの事前告知から来場者・非来場者へのコミュニケーション、マスとデジタルを併用したO2Oコミュニケーション、事後の情報拡散まで緻密に設計されたものだったと明かした。

写真 テレビカンファレンスの様子

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