働きがいランキング1位という結果を、ナハトは「あくまで現時点の成績表」と位置づける。その背景には、挑戦と勝利を軸に組織を再設計し続け、「熱量を伝える」カルチャーがあった。
代表取締役の安達氏が語る「仲間と勝ち続ける」という哲学。その思想を、制度と構造に落とし込む役割を担うのが、人事戦略department エグゼクティブディレクターの田口弦矢氏だ。
「とてもドキドキしました」。田口氏は、働きがいランキング結果発表前の心境をそう振り返る。前回11位からの1位獲得は、同氏にとっても想定外だったという。
哲学として「仲間と勝ち続ける」を掲げる。
成績表としてのランキング
社内に結果を伝えた際、若手メンバーからは「うれしい気持ちになりました」という声が上がった。田口氏は、この言葉を単なる順位への反応とは受け止めていない。会社が掲げてきた方向性や取り組みが、本当に外部である第三者から見ても評価に値するのか。その問いに対するひとつの確認だったと捉えている。「働きがい」は内部の実感だけでは測れない部分があるため、外部から示された評価が、自分たちの現在地を可視化した形だ。「この会社でキャリアを積んでいきたい」という声が出たことも、その象徴だった。
一方で、経営層の反応はやや異なった。もちろん、「まだすべてが整っているとは思わないが、創業期から考えれば明らかに良くなっている」という声はあった。制度が十分でなかった時期を知る立場から見れば、現在は確実に前進している。ただし、その変化は完成ではない。評価はあくまで現在地の可視化にすぎないという認識だ。
田口氏自身も「やってきたことが間違っていなかったという確信になりました」と語る。ただし、それは達成を意味しない。「これは成績表のようなものです」と田口氏。成績表は、その時点の状態を示すに過ぎない。「今この瞬間のスナップショットであり、翌月に実施していれば違う結果になっていた可能性もあります」(田口氏)。順位は結果ではあるが、完成を意味するものではない、とのスタンスだ。

