後に続く他者の成功のためにフォーカスする、日本ならではの「道」という思想
「アドタイ」読者の皆さんと「リーダーシップ」について考える本連載も今回で5回目、最終回です。これまで本物のリーダーシップに不可欠な3大能力と考える「考」「響」「伝」について解説してきましたが、前回はリーダーシップ習得の最後の砦!である「伝」について解説しました。
今回は、この「伝」の解説の続きから始めたいと思います。ちなみに、私が考える「考」「響」「伝」とは以下の3つでした。
・「考」:どんな状況でも継続して結果を出し続ける戦略的思考能力
・「響」:心に響き、圧倒的共感と行動を喚起する、コミュニケーション能力
・「伝」:個人、チームの成功を再現性のある”型”にして伝える能力
前回の連載で、私は「伝」の境地に至るには、IQだけでなくEQが必要だと説明。そして、そのEQに必要な要素を以下の5つであると紹介しました。
1. Self Awareness(自己認識力/自己肯定力)
2. Self Regulation(自己管理力)
3. Motivation(自発的モチベーション力)
4. Empathy(共感力)
5. Compassion(まず自分自身が変化の源になる力)
加えて、私はEQベースのリーダーシップとは、非常に東洋的な思想と親和性が高く、本来であれば、日本あるいは東洋のような環境で育った私たちの方が、欧米の方たちよりも圧倒的に強いと考えているともお伝えしました。例えば、「武士道」や「華道」「茶道」など、日本にある「道」という考え方。そもそも、この考え方自体が、IでもWeでもなくYou。後に続く他者の成功のためにフォーカスしているとは言えないでしょうか?
私はこれまで長くグローバル企業で仕事をしてきましたが、リーダーシップの完成形とは、究極的には本人が去った後も他者、チームが成功しつづける能力をもつことが必要であると考えてきたので、逆に日本をはじめとする東洋の歴史や文化から、リーダーシップの在り方を学ぶ機会がありました。
そこで今回は、「伝」の解説を通じて、グローバルで通用するリーダーシップスキルについて考えていきたいと思います。