「紆余曲折コピーライターです!」美術教師、溶接工、挫折を経て見つけた三井明子の紆余曲折式方法論

コーセー宣伝部での広告主経験、マッキャンエリクソンやADKでの制作経験を経て、三井明子氏はコピーライターとしてのキャリアを歩んできた。一度はこの仕事を離れながらも、なぜ戻ってきたのか。独自の方法論を築くまでの道のりと、まもなく開講する「コピーライター養成講座」にかける思いを聞いた。

【3月27日開講】「コピーライター養成講座 三井明子クラス」

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はじめまして。コピーライターの三井明子と申します。この場をおかりして、自分のこれまでの職歴を「紆余曲折ポイント」とともにご紹介していきたいと思います。

紆余曲折その1 美術の先生をやめた

武蔵野美術短大を卒業してすぐに、埼玉県の公立中学校の美術の先生になりました。先生をやめてしまった理由は、とってもシンプル。成績をつけることでした。美術には数学みたいに正解不正解がありません。わかりやすいテストの点数もありません。たとえば自力で一生懸命描いても上手に完成できなかったAさんと、こっそり家に持ち帰って家族に上手に描いてもらった(ということが明らかな)Bさん、どちらを良い成績にするべきか。美術は主要5科目ではありませんが、受験の内申書に影響します。自分が主観でつけた成績が、すくなからず誰かの人生を左右してしまう……。眠れないほど悩む日が続き、この仕事は向いていないと確信しました。

紆余曲折その2 コピーライターをやめた

その後、派遣社員として広告会社でデスクの仕事をしながらコピーライター修行。転職できるまで宣伝会議さんにさまざまな講座でお世話になり、トータルでは巨額の受講料をお納めしました笑。でも講座のおかげで広告制作会社に入社!念願のコピーライターに!すべての仕事に全力をそそぎ、寝る間も惜しんではたらきました。けれど2年で挫折。すっかり疲れてしまい退社。あんなになりたかったコピーライターだったのに……。今ならもう少しがんばれたかもしれませんが、がんばれませんでした。

紆余曲折その3 溶接職人をあきらめた

コピーライターをやめた後は、職業訓練校に通って溶接やグラインダーの資格の勉強。ただ、センスを持ち合わせていないことは火を見るよりも明らかで、あっさりその道はあきらめました……。(溶接の資格は持っています!必要なことがありましたらお声かけください!)

紆余曲折その4 メーカー宣伝部をやめた

ご縁あってコーセーの宣伝部のコピーライターに。大きなキャンペーンからインナー向け教育ツールまであらゆる制作物を担当させていただきました。広告主の立場に身を置いたこの時の経験が、広告への向き合いかたをつくってくれたように感じています。でも5年間はたらいていると、美しい広告だけでなく、げらげら笑える広告もつくってみたい!という気もちがめばえて、思いきって退社。

紆余曲折その5 ADKをやめて三井グループへ

転職して、マッキャンエリクソンへ。英語ノイローゼになりながら(?)、外資系クライアント・外資系広告会社の仕事の仕方を学びました。そしてADKへ。そこで今まで目を逸らしてきた自分の欠点にぶつかりました。超優秀な同僚のみなさんとの関わりで、自分を客観的にとらえるようになったのです。これによって今の自分の方法論が見えてきました。じつは、会社が好きすぎてやめる決心がかたまるまで10年以上かかりました。24年に独立して「三井グループの三井」に。お声をかけていただけるお仕事ひとつひとつに感謝しながら、たったひとりの会社でたのしくはたらいています。

三井明子さんが手がけた仕事

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宝島社・企業広告「サヨナラ、地球さん。」 「あとは、じぶんで考えてよ。」

こめぐり

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ヘラルボニー アートプライズ

VOICE PROJECT

紆余曲折あってよかったかも?

雑草のような自分は、人に教わることこそあっても、人に教えられることは多くないと思っていました。こんなに紆余曲折あっても、それでもコピーライターという仕事をあきらめずにやめることなく続けている自分。“しぶとい”を通り越して“おめでたい”と自覚しています。ですが、その紆余曲折は他の人にはめったに経験しない(そもそも選ばない)もの。もしかして、その紆余曲折の中で体験したこと、見えてきたこと、学んだことを共有することに、意味はあるかもしれません。

エリートコピーライターが教えるエリート式方法論とは一線を画す、雑草コピーライターが教える紆余曲折式方法論。たとえるならば、オリンピアンコーチの超人的レベルの教えとは違った、市民ランナーだからこその等身大の視点。(走りは苦手ですが、なぜかこんなたとえを選んでしまいました……苦笑)

お声をかけてくださった宣伝会議さま、ありがとうございます。コピーライター養成講座三井明子クラス、まもなく開講です。よろしければのぞいてみてください。

コピーライター養成講座 三井明子クラス

開講日: 2026年3月27日(金)19:00~21:30
講義回数: 全6回
開催形式: 教室開催(宣伝会議 表参道セミナールーム)
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三井明子

三井グループ
コピーライター/クリエイティブディレクター

静岡県清水市出身。中学校美術教員、派遣社員、広告制作会社、職業訓練校訓練生、コーセー宣伝部、マッキャンエリクソン、ADKなどを経て、24年より三井グループ。 おもな仕事に、宝島社企業広告(樹木希林/ベッキーなど)、味の素ラジオCM、ヘラルボニー アートプライズ、早稲田アカデミー、映画ドラえもん、資生堂エリクシール、オンワード23区など。 TCC賞、TCC新人賞、クリエイターオブザイヤー・メダリスト、ADFESTグランプリはじめ、これまでに200以上の広告賞を国内外で受賞。 TCC賞、宣伝会議賞、ACC賞(フィルム/オーディオ)、読売広告大賞、日本雑誌広告賞、YBS山梨放送、K-mix(静岡エフエム放送)、YouTube WorksAward、ヤングカンヌ国内選考(プリント/デジタル)などで審査員を歴任。 共著に『マイペースのススメェー』『テーマで学ぶ広告コピー事典』などがある。

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