大手広告代理店を舞台にしたテレビアニメ『左ききのエレン』の1〜3話先行上映記念舞台挨拶が3月15日、東京・新宿の映画館「kino cinéma新宿」で開かれ、主人公・朝倉光一役の千葉翔也、山岸エレン役の内山夕実、原作者のかっぴー氏が登壇した。作品は累計約2億5000万PV、発行部数約410万部を記録した同名のアニメ版で、4月7日深夜からテレビ東京系列で放送開始。3月27日からは1週間限定で1〜3話の先行上映を行う。
辞め時を考えていたが、アニメ化が狼煙に
舞台挨拶でかっぴー氏は、アニメ化を「到達点」ではなく、作品の新たな起点として語った。連載開始から10年という節目を迎え、「アニメ化を最後に『左ききのエレン』は終わりだという気持ちになっていた」と明かす一方、完成作を見て心境が変わったという。「アニメの出来があまりにも良くて“これで俺が辞めたらアニメの方が代表になってしまう”と思った」とし、「アニメが最初の狼煙というか、本作をきっかけに自分が本気になってもっといい漫画を描き続けることによって、あとから振り返った時に“あのアニメきっかけで始まった”と思わせたい」と語った。
その言葉を裏付けるように、かっぴー氏はアニメ版の制作陣や製作委員会の理解の深さにも触れた。キャストについては、光一役を「もう千葉さんだと思った」と早い段階で決めていた一方、エレンはさまざまな可能性を持つキャラクターだからこそ、光一との相性を重視して内山を選んだという。さらに、光一とエレンが夜の校舎裏で激しくぶつかるシーンについて、「あのシーンでオーディションしてくれたのが、製作委員会がわかってるなと思った」と振り返った。物語全体では正面からぶつかる場面が多くない二人だからこそ、最初の衝突が重要だという認識が共有されていたことになる。
1〜3話は本作の核が凝縮されたパートでもある。千葉は「第1話から3話は核となる部分が織り込まれている」と話し、「光一は色々な人の気持ちを乗せられる言葉を言っていると思った」とコメント。内山も「光一とのやり取りもまさに体当たり」で、「私も熱い形で応える事ができた」と語った。かっぴー氏もまた、二人の掛け合いについて「この組み合わせが聞きたい、見たいって思ったのがまず最初にあった」と話しており、作品理解と配役、演技の熱量がきれいに噛み合った印象だ。
イベントでは追加キャストとして、光一の同期で目黒広告社(作中の代理店名)の営業担当・朱音優子役は結川あさき、同じく目黒広告社の営業担当・流川俊役は新垣樽助、そして国内外で活躍する荒っぽいフォトグラファー・佐久間威風役は松田健一郎が担当することが発表された。
