コクヨは3月、全国10~70代の男女9894人を対象に「インクルーシブデザイン」の認知や理解度に関する生活者意識調査の結果を公開した。
同社ではインクルーシブデザインを「多様な特性を持つ人たちを開発段階から積極的に巻き込んだ、包括的なデザイン」と定義しており、認知や理解度のほかインクルーシブデザインに取り組む企業に対する評価を把握するために実施した。
インクルーシブデザインを「説明できる」1割、「良い取り組みだと思う」7割
「インクルーシブデザイン」の認知度調査のため、「インクルーシブデザイン」を説明できるかどうか尋ねたところ、「説明できる・なんとなくわかる」と答えた人は11.9%。SDGsの認知度が59.9%、バリアフリーの72.8%と比べると認知がまだ十分でない状況が明らかになった。
次にインクルーシブデザインの概念やコンセプトを提示した上で、その印象を調査したところ「とても良い取り組みだと思う」「良い取り組みだと思う」と評価した層は69.8%にのぼった。
インクルーシブデザインの考え方を取り入れた製品が通常製品より高価でも購入したいかを尋ねる質問では、「インクルーシブデザイン」の理解層(内容を知っている層)は6割以上(61.5%)が購入意向を示している。認知層(言葉を聞いたことがある層)や未認知層(言葉・内容を知らない層)の購入意向はそれぞれ35.9%、18.1%だった。
インクルーシブデザインの必要性を感じた人の割合は過半数
インクルーシブデザインの必要性についての調査も実施した。日常生活で「もっと配慮があれば使いやすくなるのに」と感じた経験の有無について尋ねると、「よくある」「たまにある」と回答した割合は55.6%に。
その中でも、回答者自身や家族が障害・高齢・介護などに関わる「コア当事者」は62.7%と一般層と比較して15%以上高い結果を見せた。
配慮を必要とする分野に関する調査では世代間で差が生じた。30~40代では「商品・サービスの使いやすさ向上」(24.6%)や「商品パッケージの見やすさ・開けやすさ」(20.8%)など、生活実務に直結する改善が上位に。加えて、「価格の配慮」(23.4%)も上位に入っている。
一方70代以上では「店舗・施設のバリアフリー化」(40.4%)、「交通・移動手段の改善」(39.8%)が突出。外出や移動における物理的ハードルの解消を求める回答が顕著になった。「店舗・施設のバリアフリー化」については、30~40代でも25.4%が回答しており、全世代にわたって関心の高い分野となっている。

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