営業利益46億円→5100万 ドンキが買収した老舗スーパー「オリンピック」、値下げとコスト増で深まった苦境

ディスカウント大手「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は4月6日、中堅スーパーの「オリンピック」を買収すると発表した。首都圏での店舗網拡大や新業態の展開加速を狙う一手だが、その背景には、物価高やコスト増、非食品分野の不振によって収益力が大きく落ち込んでいたOlympicグループの苦境もあった。食品スーパーやディスカウント業界で再編が相次ぐ中、今回の買収も業界構造の変化を映す事例といえそうだ。

「オリンピック」の公式サイト

「オリンピック」の公式サイト

両社はPPIHを完全親会社、Olympicグループを完全子会社とする株式交換契約を締結。効力発生日は7月1日を予定しており、Olympicグループ株式は6月29日付で上場廃止となる見通しだ。

PPIH側はこの統合を、首都圏での店舗網拡大や業態転換、新業態「ロビン・フッド」の展開加速につながる成長戦略として位置づけている。

「オリンピック」は1962年から展開している老舗スーパー。食品と日用品を一体でそろえる大型店を軸に、DIYやサイクル、ペットなど専門店機能も強化してきた。報道によると、都内を中心に120店舗ほどを展開しているが、人件費や光熱費の高騰などで3期連続の最終赤字となる見通しで業績が低迷している。

実際にOlympicグループ側は今回の買収について、物価高による個人消費の低迷、異業種・異業態との競争激化、労務費・物流費の上昇を背景に、より強固な経営基盤を築くための戦略的アライアンスが必要だったと説明している。

利益の落ち込みが続いた老舗スーパー

その不調は、売上以上に「利益」の落ち込みに表れている。OlympicグループのIR情報によると、連結の営業収益は2021年2月期の1077億5300万円から2025年2月期は986億3800万円となった。一方、営業利益は同期間で46億6200万円から5100万円へ、経常利益は45億7200万円から1億6400万円の赤字へ低下している。当期利益も30億4100万円から6700万円の赤字となっており、ここ数年で収益力が大きく細っていたことがわかる。

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