スマートフォンゲームの運営で広く行われているIPコラボ。しかし、売上や集客だけでは、コラボの価値を測り切れない。ファンの盛り上がりを生み、IPとゲーム双方にとって意味のある企画は、どのようにつくられるのか。80カ月以上連続でコラボを実施するMIXI『共闘ことばRPG コトダマン』の大槻一彦氏、IPホルダーとしてゲーム事業を推進する東映アニメーションの植野良太郎氏、フジテレビでアニメ・IPとゲーム事業に携わる赤井誠一氏が、IP選定、監修、効果測定、パートナー選びの実務を語った。
※本記事は、2026年6月3日に開催された「GAME FUTURE SUMMIT 2026」のセッション「ゲーム×IP コラボレーションの未来〜効果が出るコラボと効果が出ないコラボの決定的な違い」の内容を再構成したものです。
(左)フジテレビジョン 赤井誠一氏、(中央)MIXI 大槻一彦氏、(右)東映アニメーション 植野良太郎氏。
ライセンサーとライセンシー、コラボの判断材料は何か?
赤井:『コトダマン』は80カ月以上連続でIPコラボを実施していると聞きました。かなりの数です。一体、コラボ先はどのように決めているのでしょうか。
大槻:『コトダマン』では毎月IPとコラボすることを前提に動いています。およそ1年前には候補を決め、ライセンサーへ相談を始めます。重視しているのは、1年後のアニメ市場やゲーム市場を予測し、その作品が人気になっているか、コラボがユーザーに受け入れられるかを考えることです。
同時に、自分たちが作品を読んだり見たりして、本当に面白いと思えるかも重視します。100人以上いる『コトダマン』スタッフの中で、一人も面白いと言う人がいないIPを扱うのは、作品に対して失礼だと思うからです。
赤井:候補を選ぶときは、データを分析していたりするのでしょうか。
MIXI 大槻氏
大槻:専門のコラボ班が候補を選びますが、実は勘に頼っている部分も大きいです。誰かが熱心にコラボIPの面白さを語り、それを聞いたスタッフも作品に触れて面白いと感じられるか。コラボ班の感性を基本的には信じています。
赤井:コラボ作品への愛と熱量を重視しているということですね。東映アニメーションは作品を持つ側です。コラボ先はどのように決めていますか。

