経済協力開発機構(OECD)は9月8日、15歳の生徒を対象に実施した「生徒の学習到達度調査(PISA)」の結果を発表した。平均得点は前回の2022年に続いて低下し、数学的リテラシーと読解力の2分野では、過去最低の水準となった。スマートフォンなどのデジタル機器やAIの使用が影響していると分析されており、加盟国全体では15歳の生徒の5人に1人が数学的リテラシー、読解力、科学的コンピテンシーの3つの分野すべてで低習熟度レベルだった。
調査は2025年に91の国や地域の15歳、約76万人を対象に実施された。日本の平均点は、読解力が世界4位(前回3位)で、科学コンピテンシー(同2位)と数学リテラシー(同5位)はいずれも5位だった。また、OECDに加盟する38カ国では、3分野ともに1位だった。
1位ではあったが、読解力については2022年の前回調査から「有意に低下」となった。平均得点は、前回マイナス13点。「『読みの流ちょう性(速く正確に読む)』問題の正答率の低下が、日本の読解力の平均得点低下に影響している可能性が考えられる」と分析されている。
| 文章 | 解答 |
| 六羽の鳥が森の上を飛んで行った。 | 文の意味が通っているので「はい」 |
| 飛行機は犬でできている。 | 文の意味が通っていないので「いいえ」 |
OECDは結果を踏まえ、スマートフォンなどのデジタル機器やAIを使う場合には、「明確な目的のもと、節度ある利用が必要であることを示している」と言及。今回の調査でも、過度に使用したり、学校で娯楽目的のためにデジタル機器を使用したりする生徒は、そうでない生徒よりも得点が低い傾向がみられたという。
生徒の4人に1人が、大部分またはすべての科学の授業でクラスメートがデジタル機器に気を取られていると回答した。また、クラスメートが学習に集中していないという環境では、周囲の生徒も得点が低く、学習への意欲も低く、学校とのつながりも弱いと感じていたという。