カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバルのOfficial Festival Representativeで、日本における窓口となってきた東映エージエンシー。その東映エージエンシーで、約20回に渡り、カンヌに参加をしてきた同社の国際部長・石田眞さんに現地で、カンヌのビジネスとしての進化の変遷についてお話を伺いました。
カンヌは、もともとは1954年にシネアドのお祭りとして誕生したのですが、その後、平面広告を取り入れたのをきっかけに、現在のようにマーケティング・コミュニケーション全般を包含した一大イベントへと成長を遂げました。
当初のお祭り的なイベントに比べ、ビジネスライクになってはいますが、カンヌを一つのエグジビジョンビジネスとして捉えれば、正当な進化の形であったと思います。またカンヌの審査カテゴリの変遷は、世界の広告ビジネスの変化を体現していると言えるのではないでしょうか。
ちなみに日本の広告ビジネスのモデルは、全てのメディアを扱い、さらに広告、PR、プロモーションとすべてをフルサービスで提供する総合型が主流ですが、海外の方たちと話していると、各カテゴリの受賞作、そして審査員は、専門特化したエージエンシーからの応募作品、参加が多く、現在17までに広がった各カテゴリ別に独自性もあります。そんなところからも、カンヌを見ると日本と海外の広告ビジネスのモデルの違いを感じることができます。
以前のカンヌは、広告会社と制作会社の方の参加が多い、プロによるプロのためのイベントでしたが、近年は世界的に見てクライアント企業の参加も増えています。日本からのクライアント企業の参加も増加傾向にあります。
また世界の国々からは多くの学生の方も参加をし、ワークショップを受けるなど精力的に動いています。世界最高峰のクリエイティブを体感できる場なので、今後は日本からもより多くの学生の方たちが参加できるようになればいいと考えています。
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