「医療領域のコミュニケーションが抱えるジレンマをブレークスルーしたかった」――ライオンズヘルス初代グランプリ「Mother Book」が目指したこと

カンヌライオンズに今年創設された新たなアワード「Lions Health(ライオンズヘルス)」。医療・ヘルスケア領域のコミュニケーションにおけるクリエイティビティを顕彰する同賞で、初代グランプリに医療法人葵鐘会 ベルネットの「Mother Book」(電通中部支社)が選ばれたことは、国内でも大きな話題になった。

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受賞にあたっては、審査員長のKathy Delaney氏から“Celebration of Life”というキーワードが挙げられ、クラフトの美しさはもちろん、生命の誕生を祝福する普遍的なメッセージ性が高く評価された同作品。企画の背景にあった思いや課題、受賞した感想を、葵鐘会 理事でマーケティングを担当する永友一成氏に聞いた。


――そもそも、なぜ「Mother book」を制作するという発想に至ったのですか。

医療法人葵鐘会 理事 永友一成氏

医療法人葵鐘会 理事 永友一成氏

医療法人には珍しいことかもしれませんが、葵鐘会にはマーケティングの専門チームがあります。葵鐘会が誇る医療品質の訴求方法、妊婦さんへの思いやりの表現方法などについて、毎日議論を重ねています。

妊婦さんにとって、妊娠・出産は人生における最も大切な出来事のひとつです。そんな感動のエクスペリエンスを、もっと素晴らしいものにしてほしい。妊婦さんへの思いやりや、生命の誕生を祝福する気持ちを、産科クリニックとしてどう表現し、伝えたらよいのか…「Mother Book」は、その表現方法のひとつとして生まれました。

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