2014年10月20日に新たなネットサービスとしてオープンした「T-SITE」。それまでバラバラだったCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)グループ各社が運営する複数のサイトを「T-SITE」として統合化する大規模プロジェクトは、どのように実現したのか。同プロジェクトを主導したT-MEDIAホールディングス(TMH)とIMJの現場のトップに、その舞台裏を聞いた。

(左)IMJ 執行役員 デジタルマーケティング事業本部管掌 マーケティング&セールス本部管掌 事業開発室
管掌 高橋 剛氏(右)T-MEDIAホールディングス 取締役 T-SITE事業本部 本部長 根本浩史氏
構想から数年 ついに実現した大型プロジェクト
「T-SITE」は、約5000万人のT会員データベースをもとに、ユーザーの趣味・嗜好に合わせた情報が表示されるネットサービス。TSUTAYA onlineやTSUTAYA DISCASなど、CCCグループが運営する複数のサービスを統合する構想は数年前からあったものの、なかなか実現には至らなかった。
T-MEDIAホールディングス取締役T-SITE事業本部本部長根本浩史氏は、その背景を次のように語る。
「実現のハードルとなっていたのは実行力でした。それぞれのサービスが、独自の考え方や文化を持って運用されてきたため、システムやデザイン、IDもバラバラな状態である上に、各サイトには1日、数百万のユニークユーザーが訪問する。すでに確立されているこうしたサイトを統合することは、一から新しいサイトを制作するよりも大がかりな作業であるため、実現に舵を切るハードルが高かったのです」。
それを解決したのが、IMJとのパートナーシップだ。TMHとIMJは、一体の組織をつくり、サイトのビジョンづくりから、各サービスサイトの統合に伴うデジタル戦略の立案、構築、そして運用に至るまで、全面的に共同する「コスモプロジェクト」を立ち上げた。