「面白く」なければマーケティングではない?付加価値がビジネスで大事な理由


【前回のコラム】「広告はデジタルによって迷惑メールになるか、それとも執事になるか?」はこちら

売上総利益で会社の付加価値を見極める

画像提供:Shutterstock

マーケターであれば自社の財務諸表の意味を理解しているのは当たり前ですが、競合のブランドやそれ以外の業界も含めて、じっくり眺めて、その数字の持つ意味について考えたことはありますか?

経営者が財務諸表を気にする理由の一つは、株主や投資家のためだけではなく、企業にとっての健康診断として自社の状況を見極めるためです。

財務諸表の簡単な点だけを見てみても、あなたが所属している業界やビジネスがブルーオーシャンなのか、レッドオーシャンなのかが判断できます。それは楠木建氏風に言えば、常夏のハワイなのか、それとも極寒のシベリアなのかがわかるということです。たいていはグロスマージン(売上総利益)の利益率で判断できます。

この利益率の大きさは、そのビジネスがどれだけ付加価値を生み出しているかという点を表しています。相対的に製造業が高く、流通業が低いのは、その付加価値の差です。原材料から完成品をつくるのと、完成品を店舗で売ることの違いはわかるでしょう。この差が利益となって数字に表現されるわけです。これは買う人の立場で考えれば、さらにわかりやすくなります。消費者はいくら安いからといって原材料を自分で買って加工して製品をつくるのと、店舗を通さずに製造業の工場から直接完成品を買うのでは、どちらにお金を高く払いたいでしょうか。この差がグロスマージンの差に表れていると言えます。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 1459 / 2037 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)
鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

1991年広告会社の営業としてスタートし、ナイキジャパンで7年のマーケティング経験を経て2009年にニューバランス ジャパンに入社し現在に至る。ブランドマネジメントおよびPRや広告をはじめデジタル、イベント、店頭を含むマーケティングコミュニケーション全般を担当。

鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

1991年広告会社の営業としてスタートし、ナイキジャパンで7年のマーケティング経験を経て2009年にニューバランス ジャパンに入社し現在に至る。ブランドマネジメントおよびPRや広告をはじめデジタル、イベント、店頭を含むマーケティングコミュニケーション全般を担当。

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ