スマホシフトの次へ、進化するヤフーの「検索」と検索連動型広告「スポンサードサーチ」

Yahoo! JAPANのインターネット検索が進化している。検索行動がパソコンからスマートフォンへと移行していく中で、検索結果をユーザーの行動にまでつなげる試みを開始。また、検索連動型広告「スポンサードサーチ」でも新機能を続々とリリースしている。そこで、同社の検索事業における今後の方向性と、検索連動型広告の最新動向について、ヤフー メディアカンパニー検索事業本部 本部長 西田修一氏と、マーケティングソリューションズカンパニー検索広告事業本部 サービスマネージャー 齋藤菜津子氏に聞いた。

ヤフー メディアカンパニー検索事業本部 本部長 西田修一氏、マーケティングソリューションズカンパニー検索広告事業本部 サービスマネージャー 齋藤菜津子氏

ヤフーが検索で描く未来像とは?

—スマートフォンでの検索が増える中で、ユーザーがインターネット検索に求める役割も変化しているのでしょうか。

ヤフー メディアカンパニー検索事業本部 本部長 西田修一氏

西田:

はい、これまでの検索はパソコン中心でしたが、現在はスマートフォン中心となり、その役割もシフトしています。

スマートフォンはパソコンに比べて画面が小さいということもあり、ユーザーは「検索して情報を得るまでの時間をできるだけ短くしたい」と考えるようになりました。さらに、ユーザーはスマートフォンでニュースやSNSを観たり、動画やゲームを楽しむことに忙しい。そのような中で、以前のように“検索結果に10本のサイトへの入り口が表示される”といった世界観では、煩わしく感じてしまうこともあります。

そこで近年、私たちは検索結果にできるだけ「答え」そのものを表示するように取り組んできました。例えば、「港区 天気」と検索すれば今日の天気や気温、降水確率に加えて、週間予報やさらには雨雲レーダーなども一目で確認できます。他にも、「東京タワー 高さ」と検索すれば端的に「333m」と表示されますし、「東京都 人口」と検索すれば「1362万(2016年7月31日)」と表示されます。

—たしかに、ユーザーが回答を得るまでの時間が圧倒的に短縮されますね。西田:

はい。我々は検索サービスを、“答え”だけでなくユーザーの“行動”にまでつなげたいと考えています。

たとえば、週末に食事をするレストランを調べる場合、検索して店を調べた後に、これまでは予約のために一度検索画面を閉じて別のアプリを立ち上げていましたが、今は検索結果からそのまま予約できるようにする取り組みを始めています。病名や症状での検索では、検索結果を表示するだけでなく、ユーザーが医師に直接相談できるような仕組みも検討中です。

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