日本はPRが苦手なことで損をしている。世界の関心に向き合う「戦略PR」 — 本田哲也(ブルー・カレントジャパン)

アジア最大級の広告をテーマにしたイベント「Advertising Week Asia 2017」が5月29日から6月1日に東京で行われる。その開催を記念して、同イベントのアドバイザーによるコラムがスタート。第2回は、ブルー・カレントジャパン代表取締役社長 本田哲也氏です。

日本は戦略PRによる「空気づくり」を行うべき

今年も「熱狂を創りだす」をテーマに「Advertising Week Asia 2017(AWAsia)」が5月29日から開催される。AWAsiaが熱狂をつくりだすことが目的なら、今の日本に必要なのは「空気をつくりだす」ことだろう。2020年の東京オリンピックに向かって、日本への注目は増していく。世界中の耳目を集めるこの機会に、日本は積極的に「日本と関わりたい」という空気を醸成すべきだ。今こそ日本は戦略PRによる「空気づくり」を行うべきなのだ。

しかし日本は「PRが苦手」。そもそも戦略的なコミュニケーションが不得意だ。文化的にいわゆる「あ・うん」の呼吸が重宝され「伝えるノウハウ」に重きが置かれなかった。モノづくりが得意であり、経済発展の中核を担ってきたから「いいモノさえつくればよい」という信条が強い。理由はともあれ、はっきり言えるのはPRが苦手なことで日本は「損をしている」ということだ。

ブルー・カレントジャパン代表取締役社長
本田哲也氏

米国と日本の国民的プロスポーツを比較してみよう。アメリカのNFL(National Football League)の売り上げは、2003年から2014年のおよそ10年で実に250%の成長を遂げている。これに対し、日本のJリーグの成長は同時期で150%にとどまる。

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Advertising Week Asia 2017
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