人や社会、地球のことを考えた「倫理的に正しい」消費行動やライフスタイルを指す「エシカル」消費の研究を行うデルフィスの「エシカル・プロジェクト」は、地球環境財団とともに第2回エシカル実態調査を行った。
前回調査(2009年12月25日~2010年1月6日)から約1年半、東日本大震災から約3カ月後(2011年6月27日~30日)に行った調査を分析した結果は以下の通り。
①エシカルに「興味がある」人は56.0%、「今の時代に合っている」と考える人は79.4%と、いずれも前回調査並み
エシカルの考え方を提示した上で聴取したエシカルへの興味度は56.0%と前回調査並み。性・年代別では、60代以上が最も高く(男性66.0%、女性68.0%)、男性よりも女性が高い傾向にあることも変わらず。
30代は男性(39.0%→42.0%)、女性(60.0%→68.0%)とも数値が上昇した。
エシカルは「今の時代に合っている」は79.4%、「今後、より一層増えていく」は66.8%が賛同。
企業活動についても、「そのような活動を行っている企業は好感が持てる」が73.9%、「同じような商品であればそのような活動を行なう企業の商品を選びたい」が58.7%と、前回とほぼ同じ高い傾向を示した。
加えて、「そのような活動とビジネスは両立できる」は、前回調査から4.4ポイント数値が上昇し、社会的課題をビジネスで解決する枠組みに対して、生活者が期待を持っている傾向が伺える。
②「生活者と企業が一丸となって社会をよくすることに取り組むべき」と考える人が77.8%と、震災を機に倍増
震災前後の意識調査として、暮らし方や生き方に対する意見では、「社会貢献につながるブランドや商品に共感できる」、「社会のために役立ちたい」は、『震災を機にそう考えるようになった』がそれぞれ29.3%(そう思う 計76.8%)、35.1%(同 75.4%)を占めた。
また、「生活者と企業が一丸となって社会をよくすることに取り組むべき」と考える人が77.8%と、震災を機に倍増した。
③寄付型やフェアトレード商品を購入する等のエシカル消費実践者が約10ポイント増加
エシカル消費の実践度は、26.3%と前回調査(28.3%)から微減。
前回同様、「レジ袋を断る・電気をこまめに消す等を行う」が79.0%と最も高い。
一方で、「寄付型の商品を購入する」(20.3%→32.2%)、「フェアトレードの商品を購入する」(23.8%→30.2%)が前回調査から大きく上昇した。
調査概要
時期:2011年6月27日~2011年6月30日
地域:全国(都市部・地方部含む)
対象:15歳以上男女1,100名
方法:ウェブ調査
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