グランプリ、そしてクリエイティブデータ部門の未来
クリエイティブデータ部門の審査レポートも今回が最終回です。
からの続きで、ゴールド、グランプリ作品を紹介するほか、総括として、クリエイティブデータの意義、その未来について考えてみたいと思います。
■DESTINATION PRIDE(GOLD)
A05 Data Visualization
各国のLGBTQ+に関する法制度や権利の整備状況、ソーシャルメディア上の発言などに関して、運動の象徴であるレインボーフラグを横棒グラフに見立て、ダイナミックに表現したキャンペーン。世界約150カ国が対象で、国によっては都市レベルまでグラフ化できている(日本では渋谷区と京都市なども含む)。「可視化できないものは、変革できない(We can't change what we can't see.)」という理念のもと、異なる国や地域においても同じ指標を分かりやすい表現(グラフ)で適用・比較することにより変革を促しています。
■PROJECT REVOICE(GOLD)
A06 Data-technology
独自のディープラーニングアルゴリズムを使用して、オーディオデータを分析し、人の声の完全なデジタルクローンを作成する取り組みです。テキスト音読装置と統合することで、「自分の声」で自由かつ自然に話すことができるテクノロジーを開発。アイスバケツチャレンジの共同創設者でALS患者のPat Quinn氏の過去のインタビューやスピーチのデータを解析し、もはや話すことができなくなっていた彼の声を取り戻す(Revoice)ことに成功しました。