ファッションビルの名古屋パルコが11月下旬に実施した冬物衣料の下取りキャンペーンは、引き取り点数が前年実施時との比較で倍増するなど成果を挙げた。地元企業で中古ブランド品の販売などを手がけるコメ兵(名古屋市)と今回初めて行ったタイアップが奏功した。不要になった衣料品を持ち込むと、中古品市場での商品価値を査定し、1点につき最大1万円の商品券と引き換えるもの。節約志向が高まる中、スーパーや百貨店で靴・衣料品を下取りする取り組みが広がっているが、査定を行うケースは珍しい。パルコによると、12月中旬にも第二弾を実施する予定。
キャンペーンは、不用品の下取りにより新品の需要を喚起する狙いで、11月18日から28日にかけて実施した。対象は不要になったコート、ブーツ、スーツなどの冬物衣料で、名古屋パルコ内で12月末まで使用できる商品券と引き換えた。持ち込み1点につき1000円の下取り額に加え、最大9000円の査定金額を加える仕組み。期間中は、コメ兵のスタッフが下取りカウンターに常駐した。
名古屋パルコは、2009年12月に初めて下取りキャンペーンを実施。今回はコメ兵の顧客に広くアピールしたことで、引き取り点数は前年実績比で2倍以上の約5000点に。進呈した商品券の使用率も5割を超えているという。
名古屋パルコの顧客層は、ファッション感度の高い10歳代~20歳代の女性がメーン。今回の共同販促を機に、コメ兵を利用する新たな年齢層の来店も促したい考え。実際に「普段百貨店に行くような40歳代~50歳代主婦層なども来店し、利用するきっかけを作ることができた」(パルコ名古屋店営業課)と手応えをつかんでいる。(宣伝会議・中部本部)
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