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見込みの高い新規顧客を抽出して広告を配信、KDDI 「Wowma!」が実践する新規開拓のマーケティング

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Criteoは膨大なユーザデータをAIで分析して精度の高いインターネット広告ソリューションを提供するプラットフォーマーとして存在価値を発揮し、2018年10月より新たなプロダクトを日本市場に投入。通信大手KDDIグループの中核企業が運営する総合ショッピングモール「Wowma!(ワウマ)」の導入事例は、将来のEC事業に新たな可能性を示唆する。
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Criteo 小島圭一郎氏・知地俊弥氏、KDDIコマースフォワード 安藤裕也氏・元吉勝也氏

 

KDDIグループが運営するショッピングモール事業「Wowma!(ワウマ)」

近年、スマートフォンの普及とともに年々市場が拡大するEC業界。SEO対策やソーシャルメディアマーケティングに対応しないと、激化する市場競争には打ち勝てないといわれている。

そのような中でも注目を集めているのが、通信大手KDDIグループでのEC事業を担う中核、KDDIコマースフォワードが運営する総合ショッピングモールサイト「Wowma!(ワウマ)」だ。

同事業は、「auショッピングモール」「DeNAショッピング」のサービスブランドを統合し、2017年1月からスタート。ファッションからコスメ、グルメ、日用品、家電製品などが勢揃いし、商品と出会う驚きや感動、新しい発見など、ワクワクを提案し続けるサービスとして毎日訪れることが楽しみになる新しい体験価値を創造している。約4000万品の豊富な品揃えでサービスを提供している。

KDDIコマースフォワード マーケティング部 プロモーショングループ 元吉勝也氏

KDDIコーマスフォワードのマーケティング部プロモーショングループ・元吉勝也氏によると、「我々はKDDIグループならではの立ち位置を生かして、グループ各社のアセットを活かしたり、連携を強化する一方で、『Wowma!』ならではのプロモーション手法を構想していきたいと考えています。

私が担当する新規ユーザー獲得のためのデジタルマーケティングでは、現状のKPIとしてのROAS (広告費用対効果)だけではなく、例えばダイナミック広告においてもサイト離脱ユーザーを効率的に新規ユーザーに転換できるよう調整しています」と話す。

このように「Wowma!」成長の鍵を握るテーマは、新規ユーザーにどう「Wowma!」を印象づけていくかがポイントだ。「競合企業のネット広告が氾濫する中で、新規のユーザー獲得も激化しています。そこにチャレンジするのが急務だと考えています」と話す。

そこで同社が期待を寄せるのが、従来からパートナーとして組んでいるCriteoのフルファネルソリューションの一つである「Criteo Customer Acquisition(クリテオ・カスタマー・アクイジション)=以下「CCA」」の導入だ。

Criteoは、リターゲティング広告市場を牽引する一方で、クライアントのフルファネルのニーズに最適化するべく、ソリューションのラインナップを拡大した。そこで、潜在的な新規見込み客の誘致・獲得を支援する新・ソリューション「CCA」を昨年日本の市場に投入。

元吉氏は、「実際にCCAを導入してからまだ2~3カ月ですが確実にコンバージョンという結果が出てきています。Criteoとも連携をとりながら、ターゲティングを進めていくなど、『Wowma!』のクリエイティブの部分をもっと確実に育てていきたい。成果の兆しはすでに見えています」と話している。

新規獲得の課題を解決する新ソリューション、見込み客にパーソナライズされた広告配信

CCAとは「Criteoにこれまで蓄積された膨大なデータからユーザーの購入データや閲覧履歴、興味関心に基づき、新規見込み顧客へのリーチ・獲得を可能にするソリューション」。

Criteoといえば、既に興味・関心が潜在化した見込み客や既存顧客を対象に適切な商品・サービスを進めてコンバージョンをあげるリターゲティング広告キャンペーンを得意とする中で「CCAでは、全く接触する機会のなかった人の中からコンバージョンする可能性の高い人を予測、ピンポイントでターゲティングしていきます。

例えばリターゲティング広告で磨いた学習エンジンで、全く来たことのないユーザー対してその人が興味を持ちそうな情報ソース(広告)をバナーに配信。類似するユーザーの行動傾向を分析し、近いものをレコメンドしていく手法なのです。誰にどんな広告を表示するかは、AIが自動的に判断します」と、Criteoシニアアカウントストラテジストの小島圭一郎氏はCCAの概要を解説。

KDDIコマースフォワード マーケティング部 部長 兼 ブランドデザイングループ グループリーダー 安藤裕也氏

これを受け、KDDIコーマスフォワード側も課題として、「出来上がってまだ2年のプロダクトであり、どんなユーザーが入ってくるかも含めて、我々のマーケティング活動によって非連続な成長が見込めるフェーズだと思っています。そういう意味では、新規顧客獲得に関して必ずしも、過去からの顧客セグメントの延長戦で獲得しないといけないというわけでもありません。

プロダクトづくりとMDとの連携を通じて、Wowma!ならではのアイデンティティをより尖らせていくつもりです。その中で新規顧客を増やすためのソリューションは不可欠ですので、Criteoさんとの取り組みに代表されるような先進的な取り組みに関しては積極的に挑戦していきたいと思っています」(マーケティング部長の安藤裕也氏)と話した。

CCA配信のしくみは、①新規見込み客の特定(ターゲティング)、②行動履歴を使って新規見込み顧客をスコアリング、③パーソナライズされた広告を配信、の3ステップだ。

まず、過去にコンバージョンしたユーザーを除外して新規顧客のみに対象を絞る。その新規顧客の中から、CCA対象の業種クライアントのWebサイトを最後に訪問してからどれくらいの時間が経過したか。頻繁に閲覧する商品カテゴリー、訪問頻度の高い配信面のクリックなども含めて総合的に分析。

そうやって配信面と閲覧分析から潜在顧客の動向をつかんだ後で、スコアが高いユーザーから優先的にターゲットとしていく。最後に過去3カ月間、ユーザーが閲覧・購入したプロダクトデータを収集分析して、新規見込み客ごとの興味関心を商品のカテゴリーレベルで特定。それらの最も適切な商品をダイナミックバナーで表示して広告配信するといった流れとなっている。

自社の会員基盤を生かしたサービスのブランディングを図る

CCAを実働化して数カ月。Criteoは、「Wowma!」に新たなプロダクトも提案し、日々共同で実験を行なっている。

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「当面は我々の強みであるリターゲティング広告と膨大なデータを活用したプロダクトを使いながら、海外では実践しているオムニチャネルを使ったソリューションや動画、アプリの領域へともうひと押しの広告キャンペーンを提案していきたいと思います」とこれからの展望を語るCriteoの知地氏。

現在(2018年9月末時点)KDDIでのau累計契約数は約5,350万台、au WALLET カードの有効発行枚数は2,420万枚と、国内における会員基盤は国内最大規模といわれている。

KDDIコーマスフォワードの元吉氏は、「配信面の拡大、獲得ユーザーの質向上、新規Visitorの細分化の追求をCriteoさんには期待します。さらに今後はアプリダイナミック広告を活用したアプリへのユーザー定着や、オーディエンスマッチを活用した休眠顧客へのアプローチなど、他のCriteoのソリューションを活用した施策も実施していきたいと考えています。」と活用の展望を述べた。

さらに安藤氏は、「我々も通信大手のECだからできるチャレンジやプロダクト、マーケットの中での企業価値を高めていけたらと考えています。サービス、集客、ポイント施策と同時に、デジタルに対してのマーケティング機能やサービスのブランディングづくりも今後しっかりと行っていきたいですね」と語る。

Criteoの調査によるとグローバルクライアントの64%が自社商品に興味のある新規顧客の獲得に課題を感じているとも。購入見込みの高い新規顧客を抽出し、個々に最適化した広告を配信するCCAは、ロイヤルカスタマーになり得る潜在顧客とのマッチングができる可能性が大いにあるソリューションだ。

「Criteoは本社がフランスという先入観でコミュニケーションがとりにくいのでは、という印象もありましたが、実際には柔軟かつスピーディーな対応で我々をリードしていってくれています。運用レバーが多様に整い、コンサルティング能力も高い。AIを使った最適化の進化はめざましいものがあります」(元吉氏)。



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