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長久允氏の長編映画デビュー作、サンダンス映画祭で日本人初の審査員特別賞

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1月24日~2月3日にアメリカ西部ユタ州・パークシティーで開催された第35回サンダンス映画祭コンペティション部門にて、映画監督・長久允氏の長編映画デビュー作『WE ARE LITTLE ZOMBIES』(2019年6月公開)が、日本人初となる審査員特別賞を受賞した。

映画『WE ARE LITTLE ZOMBIES』

長久氏は電通のコピーライター、CMプランナーとして働く傍ら、映画、MVなどを監督。2018年にはTCC賞新人賞を受賞している。それに先立つ2017年には、第33回サンダンス映画祭ショートフィルム部門にて、脚本・監督を務めた短編映画『そうして私たちはプールに金魚を、』が日本人史上初めてグランプリを受賞した。

今回の新作『WE ARE LITTLE ZOMBIES』は長久監督にとって初の長編で、同映画祭より正式招待を受け出品したものである。

『WE ARE LITTLE ZOMBIES』は両親を失い、まるでゾンビのように感情を失った少年少女たちが主人公。音楽バンド“LITTLE ZOMBIES”を結成した彼らは、やがて予想もしない運命に翻弄されながらも、失った感情を探し求めていく物語。「音楽を通じて成長する子どもたち」といった普遍的な物語を8ビットサウンドにのせて、冒険RPGゲームを想起させるかのようなギミック満載の映像表現や、独特のリズム感のある台詞回しなどで見せている。


サンダンス映画祭ディレクター ジョン・クーパーは「想像力溢れる美しいスタイルで、映像は全てのショットが美しかった。さらに物語も実に共感ができる素晴らしいものになっていた」、審査員の映画監督のジェーン・カンピオンは「私もゾンビーズに惚れ込んだ1人。この映画はとってもクレイジーで、とても革新的で、すごく新しい」と評した。

賞の発表でステージに上がった長久監督は「この作品は自分の人生で出会った思ったすべての要素を入れて、僕のすべてをかけて作った作品です。それが皆さんに受け入れてもらってすごくうれしいです。すべての若い人たちに、絶望と戦う力を与えられたらいいなと思います」と話している。

『WE ARE LITTLE ZOMBIES』は、2月に開催される第69回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門の招待作品として上映される。また日本では、2019年6月に全国で公開予定。

サンダンス映画祭で受賞した長久允監督。
映画『WE ARE LITTLE ZOMBIES』
2019年6月全国公開。 ©️2019 “WE ARE LITTLE ZOMBIES” FILM PARTNERS
脚本・監督:長久允
出演:二宮慶多 水野哲志 奥村門土 中島セナ 佐々木蔵之介 工藤夕貴 池松壮亮 初音映莉子 村上淳 西田尚美 佐野史郎 菊地凛子 永瀬正敏ほか