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白雪姫が選んだリゾートウェディング ワタベウェディング×野村律子

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もし白雪姫が現代にいたならば、2人はどんな結婚式を挙げるのか。誰もが知る白雪姫の物語の続きをフェイクドキュメンタリーで描いたのは野村律子さんだ。

 

「白雪姫のその後~彼女がリゾ婚を選んだ理由~」白雪姫:最初はもうね、なんか一目惚れで盛り上がってたから、結婚式どうする?とかあんま考えてなかったんですけど女王: あっちの国呼ぶんだったらこっちの国も呼ばなきゃだめでしょそれはそうよね~王子: ん。そう思う「白雪姫のその後~彼女がリゾ婚を選んだ理由~」

女王: あっちの国呼ぶんだったら
こっちの国も呼ばなきゃだめでしょ
それはそうよね~

王子: ん。そう思う

小人1:いやしたら王様はどこ座んだよ

小人2:俺らがここでいいんだよ

小人1:いやリスさんとくまさんは仲悪いんだよ

白雪姫:実際段取りの段階になったらなかなか決まらなくって。
そしたら彼がなんかパンフレットもってきて、リゾートに行って、家族だけで結婚式するっていう、あっこういうのもあるんだ~ってやっぱり本当に来て欲しいのは、一緒に暮らしてきた7人の家族だから。
結局リゾ婚にしたことで、家族と最後のゆっくりした時間が過ごせて。
本当のハッピーエンドにできたなって思います

S:リゾートでふたりらしい結婚式を。

CIならびに制作されたムービーは、ワタベウェディングの特設サイトでも公開中です

 

絵コンテ

リゾ婚の本当の魅力を伝える

結婚を決めたが、どんな結婚式を挙げるか迷う白雪姫と王子さまの家族。結婚するのであれば、お互いの国へ招待したいし、席次を決めるにしても一苦労。そこに王子さまがリゾートウェディング(以下、リゾ婚)のパンフレットを持ってくる。

白雪姫は、大切な家族である小人たちに感謝の気持ちをゆっくりと伝えられるのは「これだ」と、リゾ婚にすることを決意する。そして、無事に大満足の結婚式を迎えることができた。こんなリゾ婚の様子をコメディタッチで描いたワタベウェディングの動画が全国のイオンシネマで上映された。

「リゾ婚」は、国内外のリゾート地で、家族を中心とした少人数のゲストと挙げるアットホームな結婚式。しかし、その魅力はまだ多くの人に伝わりきっていない。企画から、演出、編集までを手掛けた野村律子さんは「リゾ婚の本当の良さをどうすれば伝えられるかを大事に企画しました」と話す。

「最初、“リゾ婚”という言葉を聞いたときに、芸能人がハワイで挙げる盛大な結婚式のようなイメージがありました。でも本当はもっとアットホームなもの。私だけじゃなく世間でも誤解があるなあと。そこで、リゾ婚を身近に感じてもらえるような表現を目指しました」。

そうして企画したのが、白雪姫がリゾ婚の体験談を語るストーリーだ。「ドキュメンタリースタイルにすることで、自分の思いを重ね合わせ、リゾ婚を身近に感じてくれるのでは」と考えた。加えて、主役を架空の人物である白雪姫にし、コミカルに結婚式の苦労を描いている。本企画のもうひとつのテーマは、自らの手で幸せを手に入れていく女性の後押しをすること。

「白雪姫は、多くの人になじみがある物語です。おとぎばなしで描かれている白雪姫は、おとなしくて、文句を言わない旧来の女性のイメージ。今回は、その白雪姫を、嫌なことは嫌と表現し、自分の意見をしっかりと主張する自立したひとりの女性として描きました。これが、映像を見た女性の背中を押すことに繋がればと思っています」(野村さん)。

登場人物はそのままに、時代設定は現代に変えた。白雪姫はドレスを着ていたり、7 人の小人が登場したりと、本来のストーリーもしっかりと活きている。

アドリブで自然な会話を演出する

「この映像は、ドキュメンタリースタイルなので、自然な会話を描くことを意識しました。キャストの方にも一応脚本は渡しているのですが、『自分の言葉で演じて欲しい』と伝えました。小人たちが席次でもめているシーンや最後のパーティーのシーンは特にリアルに撮りたいなと思ったので、決められたセリフの後もアドリブで話してもらい、カメラを回し続けました。面白いアドリブが出るまで何度も撮り直しています。

普段からどうやったら面白いか、笑わせるか考えているお笑いの方にも出演していただいたのは、大正解でした」。こうした演出の積み重ねで、リゾ婚のアットホームさが演出されている。

今回制作した映像が、映画館で上映されているのも実際に見たという野村さん。「映画館では、映像を見た人の反応が直で伝わってきました。私が観たのは子ども向けの映画の回だったのですが、客層が違う映画だとまた反応も違うと思います。今の時代、スキップせずに1 分間ずっと観てもらえる機会は貴重です。新しい表現にも挑戦できたし、しっかりと映像を見てもらえて、とても良い経験になりました」と話してくれた。

企画+演出+監督+編集+CG
野村律子
撮影監督
バルトロ アレクサンドル

過去作品

「あの手この手」ビデオインスタレーション(「デザインあ展」出展作品)

テクネ映像の教室 ID映像「立体三面鏡」

「Beauty of line」PILOT アクロボールCM(BOVA準グランプリ、ADFEST銅賞)

 

野村律子(のむら・りつこ)映像ディレクター/モーショングラフィックスデザイナー。

武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒。パリ国立美術大学(ボザール)ディプロマ過程(修士)卒。フランスから米ニューヨークのCooper Union へ交換留学。その後米国の卓越能力者ビザを取得し、ニューヨークで米テレビ番組やコマーシャルの映像・CG制作を手がける。2010 年より東京に拠点を移し、NHK Eテレ「デザインあ」「テクネ映像の教室」番組内映像、AGF、PILOT等のプロモーション映像など、実写をCG加工した映像作品を得意として活動中。
ADFEST銅賞、BOVA準グランプリ、EU-日本デザインコンペ入賞、東京国際映画祭、沖縄国際映画祭、プエルトリコ短編映画祭等国内外映画祭入選。主な展示参加に「デザインあ展」「六本木アートナイト」など。多摩美術大学統合デザイン学科非常勤講師。