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山形市「創造都市」新規事業 モリサワが支援、事業構想大

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山形市は5月、「やまがた創生プロジェクト研究」を立ち上げ、経済活性化と「創造都市」推進のための新規事業創出プロジェクトを開始する。運営は事業構想大学院大学(東京・港)。プロジェクト資金は、モリサワによる企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)で賄う。23年2月をめどに、山形市職員3人を含む研究員10人が事業構想計画書をまとめて発表する。

佐藤孝弘市長は3月18日の記者会見で、「社会情勢、構造の変化が非常に激しいものになっている。地方自治体も臨機応変に対応する必要があるが、その基本は人材」と挨拶。

左から二番目が山形市の佐藤孝弘市長。写真右端が、モリサワの森澤彰彦社長。左端が事業構想大学院大学の田中里沙学長

「市でも職員研修をはじめ、人事育成に努めているが、外部人材の知見を借りて、さらに飛躍を遂げたい。経済活性化や『創造都市』の推進など、従来からの市の課題に対し、官民さまざまな人材を集め、学び、未来を切り開きたい」(佐藤市長)

「創造都市」は2017年10月、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が主体となって進める事業「ユネスコ創造都市ネットワーク」の映画部門に、山形市が認定されたことに端を発する事業。映画部門ではほかに仏カンヌ、伊ローマ、印ムンバイ、韓・釜山などが並ぶ。1989年から開催する「山形国際ドキュメンタリー映画祭」などの取り組みが評価された。

「市には、工芸や戦略的農業、蔵王のような自然と多種多様な地域資源があるが、地域の創造産業の発展を通じて、持続可能な開発を目指すのが『創造都市』推進事業。山形固有の創造、芸術活動を伸ばし、ほかの地域資源との相乗効果を高めながら、経済活性化につなげていく。そうした事業構想が出てくるとうれしい」(佐藤市長)

モリサワは、プロジェクト開始に先駆ける3月1日に、山形市と包括連携を締結。プロジェクトでも、財源だけでなく、ユニバーサルデザインの側面から支援をする。山形市ほか東北6県は古くから顧客企業が多いという、ゆかりの地でもある。

事業構想大学院大学では、プロジェクト担当教員を河村昌美教授が務める。山形市への訪問やオンライン講義による全20回のカリキュラムを通じ、事業構想計画書をまとめる。研究員は拠点を市に限定せず、企業経営者や従業員など役職を問わず、広く募る。募集期間は4月1日〜22日。参加費は無料。