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線が肝、「エネゴリくん」を生んだAD 久保雅由が初のイラスレーション展

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アートディレクター 久保雅由氏の個展「Lustrare」が、3月28日より東京・表参道にある表参道画廊+MUSSE Fで始まる。

久保氏は、1963年東京都生まれ。東京藝術大学デザイン科卒業後、1990年に電通に入社。東京メトロ、ユニクロ、サントリー、資生堂、JR東日本などのアートディレクションのほか、ENEOSエネゴリくんシリーズのイラストレーションや、企業VI、パッケージデザインなどを手掛けている。2021年に電通を退社、2022年にクボグラフィックスを設立した。

本展では、6年間で描いたイラストレーションの作品のうち45点を展示する。作品のテーマは「臨場感」。タッチもなく、色も使わず、シンプルな線での表現にチャレンジしている。久保氏がこうした作品を発表するのは、今回が初めてとなる。

「その臨場感は手作業から生まれてくると信じて、コンピューターを使えば簡単に描けるシンプルな線をわざわざ時間をかけてフリーハンドで描くという方法で制作しています」という久保氏。かつて月刊「ブレーン」のキャラクター特集の取材で、ENEOS「エネゴリくん」の制作について、次のように話している。

「エネゴリくんを描く上では、線が肝です。最終的には描いたものをデータにするのですが、最初からパソコン上で描くと、思っていたものと違うものになる。エネゴリくんを作る要素が直線や正円ではなく、この微妙な形だからだと思いますが、その感じは手じゃないと描けない。見ている人にはわからないかもしれませんが、紙に手で描くことで、体温や、肌触りのようなものが残る気がするんです」

本展のタイトルである「Lustrare」 とは、「照らす」「明るくする」を意味するラテン語で、illustration の語源と言われている。「イラストレーションを通じて少しでも明るい気持ちになってもらえたらと願っています。何かが伝われば嬉しいです」。

本展で展示予定のイラストレーション作品。

MASAYOSHI KUBO  SOLO EXHIBITION「Lustrare」
日程:3月28日~4月9日
会場:表参道画廊+MUSEE F
時間:12時~19時(最終日17時まで)