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パーパス策定後の3Pが 企業ブランド価値を上げるーー揚羽

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戦略策定からクリエイティブまで一気通貫で伴走し、企業のコーポレートブランディングを支援する揚羽。今回はパーパスを策定する企業が増える中、そのメリットに触れつつ、策定後に重要となる考え方や活動の指針について解説した。

揚羽

SDGsトランスフォーメーショングループ グループ長
黒田天兵氏

 

2021年注目されたビジネス用語のひとつでもあり、企業の存在意義を明確にする意味の「パーパス」。

同社ブランドマーケティング部SDGsトランスフォーメーショングループ グループ長の黒田天兵氏は、パーパス策定のメリットについて「想いに共感する人材の獲得」「顧客から選ばれる理由」「他社との協業促進」「社員の意識改革」「既存事業にこだわらない意思決定の促進」の5つを挙げた。

策定後に陥りがちな罠

黒田氏によれば、近年パーパスをもとに「なぜ企業活動をするのか」を説く企業が増えてきたが、今後はその先にある行動が問われる時代になるという。多くの企業ではパーパスを発表した後具体的な行動を示さず、パーパスを策定するという行為自体が目的化されている。その結果「綺麗ごとばかりで何も変わっていない」と社員や顧客、ステークホルダーから不満の声が上がり、企業ブランドの価値の毀損につながる。

そこでポイントとなるのが、黒田氏が提唱する「3P」の考え方だ(図)。3Pとは、「パッション」「プロジェクト」「プロセス」のことで、「パーパスを掲げてブランドのイメージを上手く獲得できている企業は、この考え方に基づいてコミュニケーションを行っている」と黒田氏は言う。

出所/揚羽

「パッション」の具体的行動は「経営の意思表示」。企業によっては、テキストと画像だけでパーパスを発表することも多い。しかし企業としての変革への強い意志、熱意を社長などの経営層から社内外へと、自分の言葉としてメッセージを伝えることで、企業のパーパスに対する本気度が伝わる。

続く「プロジェクト」には、「プロジェクトの発足」が欠かせない。パーパスに基づいた新規事業の創出や既存事業の改変、社会に対する活動といったシンボリックな取り組みなど、具体的なプロジェクトを通して組織と社会の変革を促すことが重要だ。またパーパス策定前との明確な変化を示す材料にもなるため、ブランド価値の向上にも有効である。

最後の「プロセス」は、「プロセスの共有」によって具体化できる。プロジェクトの成果のみならず、抱えている課題や悩みを含めた一連のプロセスを正直に伝えることで、誠実さが共感を生みブランドのファンを増やすことにつながる。

黒田氏は3Pのひとつ「パッション」の成功事例として、東急建設の事例を紹介した。同社ではパーパスの社内浸透活動として、社長自らがビジョンや考えを話した動画を配信。その後経営陣30人が1年以上かけ、2700人の全社員に向けて1対5の少人数対話会を実施し、動画への質疑応答や企業の考えを共有した。結果、新規事業コンテストでの応募は400件超え。社内全域にパーパスが共有され、社員のモチベーションにもつながった例だといえる。

最後に黒田氏は、「これまでのブランド活動は完成した体系がブランド全体の情報発信を規定していましたが、これからは未完成の取り組みでも3Pを軸に勇気を持って積極的に情報発信する姿勢が、ブランド価値の向上にも寄与します」と説いた。


 


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