スパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)を運営する常磐興産は12月15日、スパリゾートハワイアンズの新コンセプト「きづなリゾート」、ならびに新ロゴマークを決定したと発表した。
同施設は3月の東日本大震災後、半年間の休館を経て10月から部分営業を開始。来年2月に新ホテル「モノリスタワー」とともにグランドオープン(全館営業再開)を迎える。
この施設を一躍有名にしたのが、2006年に公開された映画「フラガール」。斜陽産業となった炭鉱の町を救ったこの施設の物語が多くの人の共感を呼んだが、その立役者が広報担当(営業企画室サブマネージャー)の猪狩光訓氏。社内にあった1冊の社史からこの物語をメディアに売り込み、10数年かけて映画化まで実現した。
新コンセプトは、炭鉱から観光への転身という約半世紀前の試練を踏まえ、震災復興とこれからの未来につながる第二の転換期の旗印として掲げる。「人と人との結びつき、離れないようつなぎとめる綱(つな)」を意味するものとして、“つな”を用い、“きづな”とした。
震災後は原発事故の影響で客足は激減したが、現状を多くの人に伝え、風評被害を払拭したいと5月からフラガールが全国125カ所へのキャラバンを敢行。フェイスブックには、「私の街にも来てほしい」という依頼が殺到し、韓国公演にもつながった。活動を記録したドキュメンタリー映画「がんばっぺ フラガール!~フクシマに生きる。彼女たちのいま~」が10月に公開され、話題になっている。
9日、月刊『広報会議』主催で開かれた施設のPR担当者の座談会に参加した猪狩氏は、「45周年に震災が起こってしまったので、3年で来場者数を元に戻し、次の50周年を迎えたい」と語った。
※座談会のレポートは、『広報会議』2012年2月号(12/28発売)の青山広報会議に掲載予定です(出席は、他に日本科学未来館、森ビル、横浜赤レンガ倉庫の各広報担当者)。
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